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品質・切断厚増す溶接機&切断機

ファイバーレーザーの利用拡大

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 ファイバーレーザー(FL)の利用で溶接機や切断機がいちだんと性能を高めている。増幅した光を導光用ファイバーで無駄なく送るFLは、波長が短く金属に対する吸収率が高いためアルミや銅などの高反射材の加工でも力を発揮するのが特長だ。
 アマダが今年10月からモニター販売するFL溶接機「FLW-600MT」(発振器出力600W)は、空冷式による省スペースと「曲げ加工のような溶接 仕上がり」(同社)という高品質がウリ。加工品質の向上は、微細溶接で定評のあるアマダミヤチ(旧ミヤチテクノス、4月1日付で連結子会社化)製の発振器 を採用したことが大きい。アマダは「連携産物の1号機。今後もシナジー効果を生かしたソリューションを提供していく」とする。やはり10月にモニター販売 するFL溶接ロボットシステム「FLW-4000MR」(4キロW)は、ミラーの振りで広範囲をカバーするガルバノスキャナーヘッドを同社として初めて搭 載。通常ヘッドで5mmほどのワークディスタンスを523.5mmに伸ばしたことで、多打点の溶接が短時間で行える。価格はそれぞれ約4千万円、2億円ほ どを想定しており、従来機の1.5~3倍ほどになりそうだ。

10キロW機で40mm切断も

 FL切断機は高出力化し厚板への対応力が増している。と同時に加工機全体がしっかりカバーで覆われるようになった。FLのビームが直接光、反射光ともに 人体の角膜を抜け、網膜や視神経を破壊することがあるため(一社)日本鍛圧機械工業会が今春、安全要求事項を工業会規格TI105として作成したことが背 景にある。
 小池酸素工業が8月以降に発売する「FIBERGRAPH2550」(5キロW)は、従来2キロワット仕様で軟鋼19mmまでとしていた切断厚を 36mmに拡大(製品切断品質で)。「6キロWのCO2レーザー加工機を5キロのファイバーで置き換えられる。イニシャルコストが高いと言われるがメンテ ナンスやランニングコストの低減で3~5年で投資コストは回収できる」と言い切る。
 日酸TANAKAは2、4、5キロWをFL切断機の標準品として揃えるほか、軟鋼で40mm厚の高品質切断が可能という10キロワット品を昨年、国内に 納入。FLでここまでの高出力は世界初という。もっとも普及するのはこれからだ。同社は2008年にFL加工機を納入し始め、その実績は5台になったとい う。