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ダイキン工業「フロン排出抑制法」に商機あり

大阪どてらい市でセミナーを開催

 今年4月1日に施行された「フロン排出抑制法」では、フロン類が充てんされた業務用冷凍空調機器(第一種特定製品)の使用時の管理が、管理者(ユーザー)に義務づけられた。
 ユーザーに求められる取組みは、点検、点検記録の保存、フロン類算定漏えい量の報告など(表参照)。点検や漏えい対処、記録の保管などの「判断基準」に違反した場合や、フロンをみだりに放出した場合は罰則もある。
 家庭用ルームエアコン以外のエアコンはすべて同法の規制対象になるが、その認知度はまだ低いようだ。ダイキンHVACソリューション東海の技術工事部・中村信也部長は、「大手企業はコンプライアンスの観点から対策を進めているが、中小工場や事務所、店舗などではあまり法の存在を知られていない。点検サービスが行える販売店様を増やし、対策を進めたい」と言う。
 同社では、法施行前の3月、東海地方のユーザー向けに同法に関するセミナーを開催し、約600名が参加した。さらに6月6日から3日間、名古屋市内で開催された展示商談会・中部どてらい市の展示ブースでも、「フロン排出抑制法」のアピールを強化。7月4日に開幕する大阪どてらい市会場でも、ダイキン工業が関連セミナーを開催する予定だ。
 販売店が自社で点検サービスを行えない場合のフォローも行う。ダイキンHVACソリューション東海の場合、協力会社77社のほとんどにフロン排出抑制法に関連する資格取得者が在籍しており、ダイキングループのサービス部門との連携で大規模工場から中小事業所まで様々なケースに対応できるという。

点検・保守から更新提案へ
 同法ではすべての対象機器において、3カ月に1回以上、ユーザー自身での簡易定期点検を行う必要がある。さらに、定格出力7・5kW以上の機器の場合は有資格者による定期点検が必要になる。
 中村部長は「法規制強化はビジネスチャンス。定期点検そのものが販売店様のビジネスになることはもちろん、保守管理で顧客接点を強化すれば更新需要をつかみやすくなる」と強調する。
 点検ビジネスの市場も大きい。中村部長によると、「300平米の事務所の場合なら約30馬力のエアコンが必要で、このケースの点検費用は当社の場合、出張費等別で年間約5万円に設定している。一方で、定期点検の対象となる機器は現時点で約150万台以上が稼働中。単純計算すれば、点検ビジネスで年間200億円以上の新市場が創出される」。
 更新需要喚起のポイントは、フロン排出抑制法で明示されたノンフロン・低GWP(温暖化係数)冷媒の製品への代替促進だ。
 「たとえば環境影響度の高いHCFC(R22冷媒)は2020年に生産を終了することもあり、点検時に適切な省エネ機種に計画的に置き換えをした方が良いことをユーザーに積極的に知らせるべき」(中村部長)。
 ダイキン工業では業界でいち早く中級機種の業務用エアコンにもR32新冷媒(GWP675)を採用しており、品ぞろえに強みがある。点検・保守をきっかけに、省エネかつ温暖化影響の低い機種の提案強化が進みそうだ。