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富士通フォーラム2015、IoT活用で製造革新支援

リアルな立体視や可視化技術

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 7月28日から2日間、大阪国際会議場で開催され3400人が来場した「富士通フォーラム2015」。会場では富士通が注力するものづくり革新支援に役立つ最先端技術を多数紹介し、注目を集めた(1面参照)。
 人だかりができたのは、バーチャル・リアリティ(VR)技術の実演展示コーナー。試作レスに近づけることを意図する「ものをつくらないものづくり」の進化を、最新VR技術で見せた。
 製品が空間に浮かび上がって見える「立体視プロジェクタ」は、ヘッドトラッキング機能により、首を傾けて製品モデルをのぞきこんでも実物同様の傾きで見えるのが特長。腕モデルを用いてメモリの挿し抜き動作や扉の開閉などの状況も検証できる。リアルかつ直観的な操作ができる立体視ディスプレイ「Zspace」の実演では、「設計技術者と他部門とのコミュニケーションがスムーズになる」(説明員)と紹介した。
 そのほか、既に市販している代表的な設計支援ツールとして、バーチャル上で設計・組立手順や試作の検証を行える「VPS」、製造現場をバーチャルに再現して最適な作業環境を検証できる「GP4」なども紹介。社内外の工場でこれらのツールが活用され、「量産準備期間の大幅な削減や生産性向上に貢献している」(同)と説明した。

■人や機械の動きを可視化
 製造現場の人の動きを可視化できる最新ソリューションにも注目が集まった。実演では、組み付け作業を行う人の骨格の動きをカメラで検知し、リアルタイムでのポカミスチェックや作業中の動きに基づいたスキル評価を行えるシステム(開発中)を紹介。
 また、工程別に人や機械の動きを時系列で重ねて表示するツール「タイムライン」については自社やオムロンの生産革新で実績を上げているそう。説明員によると、「既存の分析ツールは専門家の知見が要るが、このシステムならボトルネックがどこにあるかが誰でも分かりやすく、現場改善を進めやすくなる」とし、他社での導入機運が高まっていることを話した。
 設備メンテナンスのソリューションで、ひときわ注目が集まったのは指輪型のウェアラブルデバイス。これを指にはめて空中に数字を描くと、数字に応じたアプリケーションが立ち上がり、カメラ撮影をしたり、ヘッドマウントディスプレイ上で部品表や図面等を見ることができる。「手に何も持つ必要が無いので、メンテや点検作業の効率が高まる」(同社)という。
 会場ではその他、生産拠点のあらゆるデータを集約して見える化できる「ダッシュボード」、リアルタイムな稼働状況やメンテ履歴を可視化できるARマーカー活用、視線データを検出して商品開発や接客支援に役立てられる技術など様々な先端技術を紹介し、IoTを駆使したものづくりの未来像を見せた。