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守隨本店、指定製造事業者に指定

検定効率化で納期を大幅短縮

 計量機メーカーの守隨本店は9月1日、指定製造事業者として経済産業省の指定をうけた。同指定は、国の検定基準と同等レベルの検査体制と計量器の品質の高さを認めるもので、検査の効率化などにより納期の大幅な短縮が実現するという。指定の内容や今後の事業展開について、早川静英社長と早川亘専務に聞いた。
 -指定製造事業者指定について、まずご説明を。

早川社長「指定製造事業者とは、一定の水準以上の製造技術と品質管理能力を有する製造業者を、経済産業大臣が指定する制度です。そもそも商取引上、計量した値を証明する計量機は検定付はかりを使用する事が義務付けられており、取引証明用に使用される計量器は、自治体の検査員が立ち会う国の検定が必要でした。しかし今回、指定製造事業者に指定されたことで、自社検査を自治体による検定に変える事が可能になったのです。指定製造事業者が製造する計量器のうち、型式承認を受けているもので、その構造が検定の技術上の基準に適合し、また器差が検定公差を超えない計量器を特定計量器といいます。守隨本店では製品本体の銘板の刻印で、型式と基準適合証印を付けています」

 -計量器の品質の高さはもとより、国の検定基準と同等レベルの検査体制を有していると認められたわけですね。

早川社長「ええ。国では検査による行政コストを下げるため、検定の合格率が極めて高く、製造技術や品質管理能力に優れる事業者に対しては、指定製造事業者の指定により検査の自立化を図ろうとの意向があります。ただ、計量の正確さは国の産業や経済の根幹となるものですから、守隨家に秤の製造専売権を与えて度量衡制度の品質を維持しようとした江戸幕府と同様、どこでも易々と指定するわけではありません。中部・東海地域にある計量機メーカー数十社のうち、指定製造事業者に指定されたのは当社が初めて。全国でも指定企業は当社と同分野に絞れば12~13社ほどしかない上、指定企業のほとんどが大手メーカーで、それに伍する品質と価格で戦える素地が整いました」

早川専務「当社では既にISO基準による品質管理システムを導入しており、さらに2年前から指定製造事業者に指定されるための研究を始めました。指定のための研究を重ね、再三の工場視察を受け、ようやくその責に耐えうる生産体制が存在していると認定されたものです。今後も3年ごとに品質管理能力を徹底的に監査されます。これにより益々、お客様の信頼に応えられる企業であり続けようと、身の引き締まるような責任感と使命感を覚えます」

 -指定取得による、業務上のメリットは。

早川専務「地方自治体検査員との検査日程の摺り合わせや、申請にかかる時間、検定完了まで保持する場所の確保が不要になったため、大幅に納期が短縮できます。品目によって異なりますが、納期が3分の1に短縮できるケースもあり、売るタイミングを逸することが無くなります。また、検定付きのはかりは有効期限が定められており、翌年以降はその地域で定期検査を受験し合格する必要があります。当社では指定に伴って独自の代行検査システムを用意しており、お客様のご都合にあわせた定期検査が行えることも強みになると考えています」

 -今後の展望については。

早川社長「ヤード改造による効率化や第2工場の稼働により、トラックスケールでは2倍~3倍の生産能力を確保するほか、主力のU字型台秤『ダービー』やフォークリフトスケールなどの生産能力も強化し、納期短縮につなげる考えです。中長期的には、東南アジアを中心とした海外市場の開拓を進めるとともに、マーケティング調査を踏まえて営業戦略を再構築し、数年内には全体の売上高を倍増させたいと考えています」