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金属3Dプリンター、東芝&三菱重工も

製品化は2017年か、TRAFAMブースで実機展示

toshiba 世界一の産業用3Dプリンターを作り上げようと昨年4月から技術開発活動を進める技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構(TRAFAM)が、12月2日から3日間にわたり東京ビッグサイトで開催の「モノづくりマッチングJapan」で、金属3Dプリンターの開発試作機2機種を披露した。
 TRAFAMのメンバーである東芝と東芝機械、産総研分室が共同開発した機種が一つ。もう一機種は同じくメンバーである三菱重工の開発機。ともにレーザーデポジションタイプ。TRAFAMの目標時期にあわせ両機とも「2017年の製品化を目指す」としている。
 東芝・東芝機械らが開発した3Dプリンターは高速化、大型化、複雑造形を狙ったとする。6キロワットレーザーで高速造形し、表面の再溶融などで粗さも改善させた。ステンレス粉末を原料にして造形したワークをブース内に展示、東芝機械の説明員は「金属対応も進めている、いまはインコネルの積層造形を目指している」としていた。
 一方で三菱重工製は、積層造形の品質確保と安定化に開発の狙いを置いた。モニタリングやバーチャルシミュレーションを通じ品質の安定性を導いている。開発機は「ワークへの接近性を最適化した」ことも特長。「各種金属パウダーへの対応も、レシピが整うにつれ広がっている」とした。
 「CAM」の部分がまだ弱いことなどが課題として見えた。レーザービームの照射を最適にコントロールしたいなどという。「既成の3DプリンターもCAMの部分が完全ではない。今後の開発のカギの一つになる」(三菱重工)と聞いた。
 5000万~数億円と高価な金属3Dプリンターの価格を安くすることも課題だ。三菱重工の説明員(技術者)は「周辺装置も含めコストを下げることを重視している。普及し市場全体が広がって、そこでシェアを取り合うことになる。今は普及を優先させる時期」と話した。
 金属3Dプリンターは現状、欧米製がマーケットをリードしているが「欧米に追いつけ追い越せでやってきた工作機械が30年経って世界トップに立った経緯と同じ道を歩めると思う。生産設備の作りこみという点で日本は優れており、3Dプリンターも日本製の将来可能性は十分ある」(三菱重工)としていた。

(写真=新開発の3Dプリンター(試作機)、東芝、東芝機械、産総研分室の共同開発機)