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アクトファイブ、世界初 洗浄工程を知能化

油分濃度を連続監視、確実で無駄のない洗浄に

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 工業用洗浄機メーカーのアクトファイブ(京都市伏見区、石井郁男社長)が約20年前から進めてきた「洗浄工程の知能化」が、油分濃度計測システム(AIS-ROM1)の開発に成功したことで完成形に達した。
 ここでいう知能化とは、装置自身が洗浄や乾燥が完了したことを確認して稼動を止め、無駄なく部品洗浄の品質向上と安定をはかるというもの。タイマーでおおよその洗浄・乾燥等の時間を設定する現在のスタイル、ヒューマンスキルに頼った洗浄工程を革新できる。同社では「世界初の快挙。脱脂不足や残留コンタミ、乾燥不良の問題はすべてなくなる。知能化による高効率洗浄が従来の工程を変える」(堀川禎営業課長)と意気込む。
 知能化技術として同社は既に、パーティクルの量をモニタリングして洗浄層の清浄化につなげる技術や、乾燥の程度を判定し、乾燥工程を完全自動化する技術を開発、ともに販売でも実績を伸ばしていた。
 そうしたなか「知能化洗浄の決め手になる技術として20年ほどを費やし地道に開発を進めていた」(同)油分濃度計測システムテムがついに完成、12月開催の「2015洗浄総合展」で披露した。
 これにより、被洗浄物(金属部品等)についた油の濃度を洗浄工程で常時監視し、洗浄を進めるなか設定した濃度を下回った時点で「無駄なく、確実に」洗浄を終えられる。「洗浄剤中の油分と、部品についた加工油の濃度を識別して計測できることがポイントであり、また開発の難所だった」(堀川課長)という。
 炭化水素系洗浄剤に広く対応する。ただ純度の低い洗浄剤を使用する場合は、機能しきれない場合もあり、そのあたりを事前説明しながら販売する意向。本格発売は今年春がメドという。
 販売価格はまだ正式に決めていないが、油分濃度計測システム「AIS-ROM1」のフルスペック単体販売で400~450万円程を想定。また自社の炭化水素系洗浄装置に組み込んでの販売や、既存技術である「知能乾燥」、「知能洗浄(対パーティクル)」とつないだソリューション提案も行う。初年度50システムの販売目標。「12月の洗浄総合展では多くの来場者に強い関心を寄せていただいた。洗浄業界に久しくなかったブレークスルーを巻き起こせそうだ」(同)と、同社は手応えを感じている。

(2015洗浄総合展では自社の炭化水素系洗浄装置に組み込んで「油分濃度計測システム」を初披露、関心を集めた)