コラム

2016年2月10日号

 ここのところ世の中の動きがみえづらい。つい先日、従業員数名の小さな会社を営む旧友から久々電話があり、「思い切ってプット(売り)から入ったのは正解。だけど手仕舞いのタイミングを誤り、直後、買い方に回ったため大損した」などという。株式投資で従業員一年ぶんの給料に相当する額が正月早々、ほんの4〜5日で現われては消え、結局、痛い目にあったらしい▼バブル終焉の頃によく聞いたような話だが、今の状況は投資に無縁な人も全く無関心ではいられない。株、為替、原油、金利動向。中国や米国の経済や政策。資金の流れもマインドも、迷いつつ変化し、その変化が次なる変化を連鎖反応的に呼び込んで複雑化している▼一喜一憂するなかれ、が一般人として基本正しいとは思う。やがては落ち着きどころもみえてくるはずだ。しかし、あまりに人工的・人為的な環境影響下に我々が置かれてしまったとの思いが残る。金融市場の運営一つで、何億人かが影響をこうむり、社会が大きく変わってしまう▼肥大化する金融(市場)経済を世界の人々が持て余すようになったのは一面、確かであろう。でも変えようがない。何か良くない方向に向かっていると多くの人が思ったとしてもだ▼朝のテレビ。年初から連日、人気グループSの解散危機とか、Bの不倫騒動など芸能ネタが画面を占めてきた。街はいま春節(8日〜)シーズンに入ってインバウンド需要の取り込みに忙しい▼ふと、パラレルワールドを社会の中に、あるいは自分のなかに見る思いがする瞬間がある。