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ダイヘン、不良検出予防保全可能に

溶接品質管理をシステム化

 ダイヘン(大阪市淀川区)は、溶接不良検知と予防保全の機能を兼ね備えた「ロボット溶接品質管理システム」を開発した。毎秒1万回の高速サンプリングで蓄積させた電流や電圧などのデータを基に、溶接品質の安定化につなげる。
 システム構成は、インターフェース搭載の溶接ロボットをネットワークでパソコンと接続する「シンプルなカタチ」とした。パソコン1台で最大32台のロボットに対応。PCソフト、イーサネットケーブルなど、一式82万9800円(メーカー希望価格)で販売する。
 不良検出は、溶接データが事前に登録した閾値の範囲内から逸脱していないかで判定する。基準データとして加工履歴の中から良品のワーク10個の溶接データを選択し、その上限値と下限値が閾値として算出される。
 逸脱する例として挙げているのは、▽溶け落ち▽パンスタート▽溶接飛ばし▽ビード不安定︱など。「溶接結果の良否判定を毎回同じ基準で、定量的かつ自動的にできる」(FAロボット事業部企画部)とする。不良品が発生した場合、アラームでロボットを停止させたり、異常信号の出力で手直し工程に振り分けたり、といった運用も可能だ。
 もう一つの特徴である予防保全は、各種溶接データの時系列的な変化を監視し、不良が発生する前に作業者へ保守を促すというもの。長期的なデータ監視と閾値設定から平均電流値を割り出し、溶接チップの交換時期をティーチペンダントの操作画面に表示して知らせる機能も備えている。
 導入効果として、「これまでは不良が発生しないように、まだ十分使えても予防的に交換していた。定量的判断に基づいて交換のタイミングを知ることで、保守費用を削減できる」とした。
 ワイヤ送給のメンテナンス時期の予兆も可能で、同社は「ロボットの経験値をためることは、トレーサビリティやトラブルシューティングにも役立つ。品質管理できる『ミニIoT』として、ロボットも含めたパッケージ提案を進めていきたい」としている。