オヤジの喜怒哀愁

2016年5月25日号

全人類の三大悩み

7450

 とある作家が雑誌のコラムで、人の悩みは「お金」か「健康」か「人間関係」だなとつくづく思う、と書いていた。たしかにその通りだ。人それぞれに悩みは尽きないが、一般論として大概の悩みはこの三つで括ることができるのではないかと思う。
 齢を重ねるごとにだんだんと比重が重くなってくるのが「健康」についての悩みである。生まれつき病弱な人は物心ついた途端、健康状態が最大の悩みの種になるのだろうが、ふつうに健康な人ならば若いうちはそれほど自分の心身の健康について思い悩むということはない。若いうちは健康なんて空気みたいなもんである。ところがである。そういう人でも齢をとると身体のあちこちにガタがくる。以前はできていたことができなくなる。運動能力が衰えてくる。体力が落ちて疲れやすくなる。こうなると俄然、自分の心身の健康状態というものが最大の関心事になってくるのである。
 健康を意識するということは多かれ少なかれその反対の「死」を意識するということでもある。高齢になるほどに人は誰でも死ぬものだと知りながら、生きている限り健康でいたいと望むものだ。健康オタクと呼ばれる人だって案外、その反対の死を怖れているのかも知れない、と思うのだ。
 若いうちから「お金」に苦労する人もいるだろう。しかし、この問題もやはり年齢がある程度に達すると悩みが深くなってくる。巷では人生の三大資金は「住居」「教育」「老後」だという。三大資金は一般的に言えばやはり子育て世代以降に重くのしかかってくるものだからである。
 三つ目の悩み「人間関係」。これは若いうちから発生する問題だ。人間生まれてくれば誰だってすぐに母子関係、親子関係、兄弟姉妹の家族関係が発生するし、学校や会社に通うようになれば友人関係、同僚との関係、上司関係などが生まれてくる。そして、結婚すれば夫婦関係である。人間関係についての悩みは深い。
 以前、先輩から「夫婦関係もやはりお金だよ」と言われたことがある。ある程度のゆとりをもって暮らしてける収入がないと夫婦関係はギスギスしてくるものだという戒めだ。
 その意味からも「お金」「健康」「人間関係」の三大悩みはお互いに密接に関係してくるものなのだが、では基本になるものはいったい何かというと、月並みになるがやはり「健康」だろう。身体が資本。健康で元気があればどうにかなるさ。