News

東芝機械グループが総合展、過去最高6069名が来場

NEW5軸微細加工機に人垣

 東芝機械(飯村幸生社長)は5月19日から3日間、静岡県の沼津本社と同御殿場工場において、毎年恒例で14回目となる「東芝機械グループソリューションフェア」を開催。過去最高だった昨年の来場数5507名を上回る6069名(目標5500名)をカウントし、未曾有の賑わいとなった。
 「確かな未来への挑戦」を開催テーマとして、中大型工作機械から超精密加工機、射出成形機、ダイカストマシン、ロボット、電子制御装置などと多彩な出品物を工場内の各棟で展示した。レンズ関連の精密金型を最新機で製作し、精密射出成形機で成形する。あるいは高せん断装置で混練したナノコンポジット材を成形するなど、複数の技術をつなげた工程提案も行った。中国と米国の工場にある射出成形機を会場からリアルタイムにモニタリングし、リモートメンテナンスが可能な様子を紹介するなどIoT絡みの提案も目を引いた。
 人垣の最も絶えなかったのが、沼津本社の受付に近い超精密工作機械のコーナー。実績を尻上がりに伸ばす超精密立形加工機UVMシリーズでは、発売を控えるテーブル700角の5軸仕様機「UVM︱700E(5AD)=写真」を一般初公開した。年内に売り出すという。担当するナノ加工システム事業部では「自動車ランプリフレクター金型などの大物加工に対応し、磨きレスの仕上げを行う。仕上げ研磨工数は5割以上削減できる。剛性を2.5倍に高め汎用性も持たせている」(技術部)と話した。同社は目下、超精密レンズ加工に特化した高額な専用機(ULGシリーズ等)が光学業界向けに超繁忙で、「(ULGとUVMの)クロス生産は目下キャパ的にいっぱいいっぱい。けれど精度面で頂点に立つULGのノウハウを取り入れたUVM新5軸機の生産は優先して取り組み、可能な限り早く軌道化させたい」(営業部)としていた。
 UVMシリーズは新5軸機以外にも各仕様機を多数展示。ダイヤモンドバイト一本によるHUDコンパイナー金型引き切リ加工の実演等が注目された。また精度最高峰の非球面レンズ加工においては、CAD情報からオングストロームクラスの加工を可能にする点群データソフトを新たに開発したと伝えた。「この分野はCADを用いず数式から超微細加工を行ってきたが、今後はニーズだったCADデータの活用が可能になる」(同技術部)という。
 中大型の工作機械も見どころを盛った。
 大型機械のテーブル円周上に「新静圧パッド」と呼ぶ閉回路型静圧機構を複数装着(展示機では8カ所)し、テーブルを静圧構造にしてワーク荷重を倍化(展示では20トンから40トン)させる提案がひとつ。また摩擦攪拌接合(FSW)では、中空構造の金属接合が「高剛性マシンを使ってアーク溶接の数分の1の変形量で実現できる」(説明員)などと実演を交えて伝えた。立旋盤によるインコネルの高効率加工実演などもあった。

 ほかにも、センシング技術とロボットを組み合わせた工程改善提案、AGV(自動走行無人台車)を使った可変的な生産ラインの提案などさまざまな展示があった。