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名古屋市で技術セミナー、超硬直彫りの要素提案

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 超硬合金の直彫り加工に必要な要素は何か。6月5日、名古屋市の産業技術記念館で開かれた技術セミナーは、工作機械、切削工具、CAD/CAMなど、各分野のメーカーから見解が語られた。
 各登壇者がまず強調したのは、放電加工から直彫りに切り替えることで、リードタイム短縮と低コスト化が可能になること。放電の硬化層やマクロクラックが発生しない点もメリットに上げたうえで、機械要素、工具寿命、プログラム作成などに対する解決策を示した。 ソディックの西口敏隆氏(ミーリング部)は、「高速高送りでも速度や位置誤差の生じない」リニアモータ駆動のミーリングセンタを紹介。直彫りに求められる機械要素として、▽熱姿勢変位が極めて小さい構造▽回転数・送り速度のバランスの取れた機械的インフラ▽高剛性の高速主軸−を上げた。 放電加工とのすみ分けについて、「直彫りはワンチャックで加工できるメリットがあるものの、ダイヤモンド工具が高価。費用対効果のある形状は、角30×30より小さいもの、外周形状(内Rなし)でチップボリューム2立方センチメートル以下のものなどが考えられる」とした。 サンプルワークとして見せたコネクターの金型(=写真)は、オーエスジーが新開発したダイヤモンド工具で削ったもの。超硬母材とコーティングの密着強度を高めることで、「ノンコート工具の約10〜50倍まで耐久性を強めた」(オーエスジー開発グループの永井○○氏)。 コーティングの最適な膜厚は、被削材となる超硬合金によって異なるそうで「仕様を分けることが必要」とした。ラジアスエンドミルの多刃化も検討中しており、「高能率化の可能性がある」と話した。 ジェービーエムは、特約代理店のケイアイティーと続けて講演する形で、工具負荷を自動制御するCAMソフト「HSMWORKS」などを提案した。側面刃を効率よく使った荒取り加工や、駆け上りによるポケット加工を例に挙げ、ソフト導入により、工具の延命化と切削経路長の短縮が可能な点を解説した。