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DMG森精機、伊賀工場の自社展に9600名来場

「工作機械、主戦場はソフトウェアに」

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 DMG森精機(森雅彦社長)は、6月7日から5日間、伊賀事業所にて「IGA INNNOVATION DAYS 2016」を開催した。3500平方mに及ぶ世界最大の工作機械ショールームに計58台の工作機械を展示し、過去最多となる9600名超が来場。会場では、「DMG MORIのトータルソリューション」をテーマに世界初公開を含む全14種類のテクノロジーサイクルを発表した。
 テクノロジーサイクルとは、複雑な加工を簡単かつ短時間で実現する新ソリューション。工具や計測装置、ロボットなど周辺機器メーカーとの「オープンイノベーション」を取り入れつつ、独自の組み込みソフト技術により様々なニーズにあう加工プログラムやアプリケーションを開発し、誰でも操作しやすいマシンインターフェースにして工作機械に落とし込んだものだ。
 伊賀事業所で開会初日(6月7日)に開催した記者会見の席上、森雅彦社長は「トップレベルの工作機械の性能差はユーザーから見ればわずかなもの。戦いはすでに、組み込みソフトウェアの世界に入った」と強調した。さらに、「自社のアプリケーションエンジニアを現状の500人から1000人にまで倍増し、5~10年後にはソフトウェア面で圧倒的な優位に立つ考え。今後、アディティブマニファクチャリングなど他社が追随できないほど高度なテクノロジーサイクルを搭載した機械を毎年十数機種程度に絞って作り込み、市場にリリースしていく」とした。
 今回発表したテクノロジーサイクルの新機能としては、従来は専用機などで複数工程が必要だった加工を1台に集約できる機能に注目が集まった。切削工具の刃を常に円の中心に向けて円形に移動することで、MCや複合加工機でシール面と貫通穴を簡単に加工できる「インターポレーションターニング」、偏心ワークの加工のプログラミングをサポートする「エキセントリックマシニング」などがそれ。そのほか、周波数を内部センサーで正確に検知し主軸回転速度を調整してビビリを抑制する「オルタネーティングスピード」や、ホブを用いたギヤ加工のプログラミングをサポートする「ギヤホビング」なども注目を集めた。

■ロボ搭載率、すでに1割
 ロボットとの連携については、今後の進化に期待値が高そうだ。森社長は「当社が販売する工作機械1万台のうち1割はロボットが採用されており、さらに1割はローダーなど何らかの自動化仕様が採用されている。当社はすでにロボットのベンダー的存在でもあり、この流れをより促進したい。ロボットとの連携を進めるべく、通信プロトコルやコネクタ等インターフェースの摺合せ、ソフトウェア面でもロボットメーカーとのオープンイノベーションが進展している」と話した。
 会場内では、視覚カメラと7軸ロボット(不二越製)、エアブロー装置、測定ロボットの連携により、ワーク着脱からバリ取り、検査・測定までに至る後工程の自動化をデモでみせたほか、ファナックの協働型ロボによるワーク着脱なども各所でアピールした。説明員によると「将来的にはCELOSの画面上でロボットのティーチングが可能になる」など、操作のしやすさも進化しそうだ。