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ダイヘン、極低スパッタ溶接システム

SUS、亜鉛めっき対応、300A使用率100%に

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 ダイヘン(大阪市淀川区)は、スパッタを最大98%削減する溶接システム「シンクロフィード」の300A使用率を100%まで高めた。高電流域の連続溶接と極低スパッタを可能にしたことで、建設機械、鉄骨、化学プラントなどから要望の多かった厚板へ適用範囲を広げた。
 シンクロフィードは溶接電流とワイヤ送給の高速同期制御を行う溶接ロボットシステム。スパッタの大幅削減、溶け込み深さの確保、溶着量の均一化を実現した提案として、2015年3月に発売した。自動車業界を中心に国内外で300セットの販売実績がある。
 溶接電流は50~300A。新たに強制空冷式プル送給ユニットを搭載することで、高電流域にあたる300Aの使用率を30%から100%に引き上げた。「高い生産性が要求される自動車足回り部品やフレームのラインでも十分な生産性を確保できる」(FAロボット事業部企画部)という。
 車体軽量化や防錆重視といった溶接材のマルチマテリアル化を受けて、材料の適用範囲も拡大した。モード選択で薄板・厚板鋼板だけでなく、ステンレス、亜鉛めっき鋼板に対応。スパッタ痕のない高品質な溶接を可能にした。
 企画部の担当者は、「300A使用率100%は世界初。スパッタレスはどの業界でも強烈なニーズがある。せめぎあう『スパッタレス競争』のなかで、半ば諦められていたところを解消できる」と話す。
 メーカー希望価格は814万円から。7月20日から世界同時展開を開始し、複数言語対応の動画によるPRも予定している。国内外で年間1000セットの販売を目指す。