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牧野フライス、立形5軸機 2機種の「新主力機」

メーカー名商品名
牧野フライス部品加工用「DA300」、同時5軸加工用「D200Z」

部品加工用と金型加工用、特化仕様で

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 牧野フライス製作所(井上真一社長)は、5軸制御立形マシニングセンタの新製品として、アルミを主なターゲットにした部品加工用の「DA300」と、金型の同時5軸加工用に開発した「D200Z」の2機種を発表、この9月から営業を開始した。部品加工市場、金型加工市場それぞれの要求に沿って作り込み、先行きサイズ展開も視野に入れる。「立MC」の今後の主役シリーズになりそうだ。工作機械関連の主要展示会であるIMTS(米国、9月)、JIMTOF(日本、11月)に出品する。
 2つの5軸機のうち「DA300」(40番相当)は、高速・高加減速と自動化機能を、高精度とともに追求した。現行のDシリーズ(D300、D500、D800Z)が金型・部品加工の両分野を睨んだ機種であるのに対し、「量産部品加工用」に特化した。
 高速・高精度に部品加工をこなす。2万回転の主軸は、立ち上がりから2万回転まで1.5秒(D300で3秒、D500で6.1秒)と短時間で最高速稼動ができる。加えてATCは横形MCで実績の機構を用い60本タイプを標準搭載、オプションで最大445本まで増やせる。「ATCは追加拡張が可能。標準60本でご購入の後、230本や445本タイプに変更できる」(同社)。同様、パレットマガジンもパレットチェンジ無しから7パレット、19パレットとレトロフィットにより拡張できる。しかも省スペースだ。
 開発経緯で特に重視したのが「信頼性」という。本体のコラムをブリッジ構造・低重心にして高加速稼動に耐える頑強さを備えさせた。直動ガイドは最大サイズを使用。ほかにも工具破損を検知する高速カメラをマガジンサイドに搭載し、切削時間を減らさず最良状態で稼動できるようにしたほか、熱対称構造をベースとした熱制御対策、A・C軸におけるイナーシャコントロール機能などで長時間の高精度・安定切削を提供する。
 テーブル作業面で径300ミリ、3軸(XYZ)移動量で450×620×500ミリの大きさ。販売価格3435万円(税別)。初年度、国内外で60台の販売計画。

■金型用の新後継機に?
 一方で「D200Z」は金型の同時5軸加工を「3軸機と同等以上の加工面品位で行う」を目的に開発した。
 金型分野での5軸加工は現状、割出し5軸を用いることが多いが、「割出し」だと加工面に段差が生じがちで(磨き工程が必要になる)、割出し毎のCAMプログラムが面倒との問題もあった。また機械サイドの問題として、回転軸に対する直線軸の遅れも指摘されてきた。
 そうしたなか「D200Z」では、軽量化した移動体ユニットで直線軸の追従性を高めるとともに、同時5軸動作を最適化するモーションコントロール技術などを応用。また「補正も大事だが、それ以上に5軸機を正しく作ることに技術資源を投じ」、高信頼性の同時5軸機を生みだしたとする。
 機械幅わずか1500ミリの小型機(XYZ軸で350×300×250ミリ)で、フロアースペースが小さい。主軸は3万回転。ATC20本(オプション40本)。金型における同時5軸加工の活用メリットも含め、市場に提案する。
 同機は、金型向け立形MCのハイエンドブランド機として知られ、2000年前後に大量販売の実績を持つ同社「V33」よりひと回り小さく、V33のスペースにすっぽり入る。3軸主体だったV33からの更新需要も狙うようだ。 税別価格で2560万円。海外含め初年度60台の販売計画。
(写真=D200Z)