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「HACCP」義務化へ、活発に意見交換

厚労省が各地で連絡協議会

 食品衛生管理の国際標準「HACCP(ハサップ)」の導入をすべての食品関連事業者に義務付ける方針を示した厚生労働省は、10月から11月に中間とりまとめの説明と意見交換を目的としたHACCP普及推進地方連絡会議を全国7会場(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡)で開催、各会場では活発な質問や意見が交わされた。
 食品衛生管理の国際標準化に関する検討会での「中間とりまとめ」では、対象業種・事業者を食品の製造・加工、調理、販売、保管など全ての事業者とし、HACCPに基づいた「衛生管理計画」の作成を原則として義務付け、実施するとした。但し、飲食店や食肉・魚介類販売等の小規模事業者や、提供する食品の種類が多く、かつ変更頻度が高い業種などには、各工程での危害要因分析、モニタリング方法の設定、工程の記録方法などを簡易化するなど、国際標準に準じた弾力的な運用する計画だ。
 厚労省では、HACCPによる衛生管理は、食品の安全性向上や食品事故の防止、事故発生時の原因究明に役立つもので、「消費者や事業者にとってもメリットが大きい」としており、国際標準であるHACCPの義務化のための制度を整備し、衛生管理の定着を図る方針。また、輸入食品についても衛生管理を求めることが可能になるとともに、すでに義務化されている諸外国に対する輸出促進につながるとしている。
 制度化に向け、小規模事業者や食品の業態や特性に配慮した弾力的運用の検討や準備期間の設定、現場ニーズに応じた人材育成、国や地方自治体との連携を強化し、食品衛生監視員の資質の向上などを図るため、全国で普及促進連絡会議を開催している。
 11月1日に新大阪で開催された大阪会場では、厚労省医薬・生活衛生部生活・食品安全部HACCP企画推進室の蟹江誠室長が「中間とりまとめ」を説明した後、参加者との意見交換が行われた。この中で、「HACCP義務化は、食品安全衛生法の改正により運用するのが目的で、認証機関による認証取得の必要はない」「2018年に法案提出を予定しているが、小規模事業者や業態に配慮した弾力的運用や準備期間等、意見交換を参考に検討する」「輸出食品での対応は、相手国や食品内容に応じて、証明書等の発効も検討する」などの方針を示した。また、参加した食品事業者や関係者からは、食品衛生監視員の改善・レベルアップを求める意見が相次いだ。