コラム

2016年11月25日号

 喫煙者のたわ言だと大多数から相手にされそうにないから、こんな話は最初で最後にするが、「絶滅歓迎種」的な扱いを受ける愛煙家の立場からひと言▼今や都会のオフィス街ともなると喫煙場所がまったくない。いや探せばあるが、案内図を掲げるとスモーカーが殺到し紫煙まみれになるからか、ひっそりビルの脇に隠されていたりする▼嗅覚を働かせそこをうまく見つけると、砂漠でオアシスに出合ったように足早になるのが現代のスモーカーとして哀しい。分煙だったはずの喫茶店もオール禁煙が徐々に▼ところがコンビニや駅、タバコは今もいたるところで売っている。お買い上げ有難う、でもこの辺じゃ吸えないよと小さな悪意を感じるようで、売るなら吸わせろ、愛煙家諸氏、灰皿のあるタバコ店で買って、灰皿設置店を応援しようよと言いたくなる▼小生宅でいえば駅方向に2軒、近くの商店街に1軒、灰皿設置たばこ店があったが、親切で毅然としたお爺さんがやっていた商店街の「まことや」なるタバコ店は「高齢の波に勝てません」と2カ月ほど前、店をたたんだ。けれど今も灰皿はあり、常に掃き清められていて、経営者の気持ちをしみじみ感じる▼駅近の一軒は灰皿を撤去した。聞くと、苦情の電話が山とあったそう。「通勤時、お前の店のせいで不愉快だ」…。嵩にかかってバッシングされたとか▼今年の売れ筋番付には、周囲に煙の迷惑をかけない「ソリューション」を提供する「加熱式たばこ」がベスト3に入りそうな勢い。けれど、それにしても世の中、ギスギスし過ぎてない?