コラム

2017年2月25日号

 春一番。言葉の響きはいいが、ちょっとくせ者だ。春一番の吹く日は暖かいが、翌日は寒が戻るのが気象学的に理屈であり、春の合図と早合点して薄着すると、風邪にやられてしまうからご注意だ▼特に今年は「春三番」と言う人もいるくらい、各地で強風の吹く日が多い。その影響で電車などに遅れがでている。寒暖の差が大きく、体調がどうもという人もいる。まあ、三寒四温などと表現されるから、春の嵐も3度、4度と吹いて当然なのかもしれないが…▼春一番の頃の風に乗って飛散しだす花粉も気になる。この季節、薬局の店頭にはマスク、クリーム、飲み薬、スプレー、目薬などが「対花粉防衛軍」のいでたちで山積み。花粉は春と違って一気にくるのか、臨戦態勢モードだ▼世界の風向きも要注意だ。世界中で激しい政治デモが続く割に、ビジネス界を含むマジョリティの反応は、ゆったり様子見ムードにみえる。NYダウが30年ぶりで10日連続最高値更新を記録(23日現在)するなど、足下の風向きは一面すこぶるいいから、様子見と言うより「だんまり、ニンマリ」で期待し静観の感じもある▼このムードが国際政治に吹く「旋風」を「暴風」に変えないか。腕力を効かした一方的な政治手法に対し、懐疑し、危機感を募らせる向きは多いようだが、良識的なサイレント・マジョリティ(物を言わない多数派)からは、やはり目立った声は上がらない。行き着くとこまで行ってしまう危うさがある▼文明が発達しても自然風は止められない。しかし、人為的な風なら人の力で変えられるはずだ。