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金型綜合技術研究会、「日本のCFRP、複合加工に活路」

 金型綜合技術研究会は2月14日、大阪市内のたかつガーデンで産技研技術開発協会など5団体共催による月例研究会を開催した。今回のテーマは「欧米におけるプラスチック成形技術・金型技術の最新動向」。
 まず、近畿大学理工学部機械工学科の西籔和明教授が「熱可塑性CFRPの量産・再利用における金型技術の重要性」について講演。CFRPの適用・開発事例を紹介し、「欧州ではCFRPの糸から成型まで一貫して生産する方式でコストダウンを図っており、プレス成形技術にも優れる。日本は20~30年遅れているといってもいいだろう。日本はCFRP単体では無く、プラスチックや金属との複合加工に活路を見出すべきでは。特に、日本の得意な表面処理技術を活かし、航空機や自動車部品ではなく産業用途のCFRP製品を生み出す方向に期待が大きい」と話した。また、近畿大学では熱可塑CFRPの加工に必要な加熱搬送装置について、汎用金属プレス機で使用でき独自の加熱レシピを備えたものを開発した。500~800万円と安価で引き合いも増えているという。
 続いて、小松技術士事務所の小松道男氏(日本合成樹脂技術協会理事)が「欧米におけるプラスチック射出成形技術・金型技術の最新動向」について講演。昨年10月にドイツで開催され23万人の来場者を集めたK2016(第20回国際プラスチック・ゴム専門見本市)に出展された全樹脂製の自転車、CFRP・スーパーエンプラを多用した次世代自動車などを紹介し「樹脂を用いた軽量化技術は欧州がはるかに進んでいる。欧州の企業では大学に寄付して金型やプラスチック技術に精通した学生を育成する仕組みが整っており、日本との差がどんどん開いていく」と危機感をあらわにした。