コラム

2020年7月25日号

 ある調査機関は6割が支障を感じているとし、別の研究所は9割が課題を持つとする―。新常態を象徴するテレワークを巡り、実態調査の結果がさまざま発表されている▼課題や支障の中身は、オフィスでないと押印作業ができない、テレビ会議の習熟度が社員によって未達、在宅では集中力が鈍るなど。テレワークじゃ無理...

2020年7月10日号

 小暑(今年は7月7日)の節気を経て、夏本場に向かう。木々が茂り、蝉が鳴き、持て余したエネルギーを見せつけて雲が膨張する。強い陽射しは目薬のようにしみそうだ▼好き嫌い様々だろうが、四季の中で一番ダイナミックな夏の光景は、インパクトがあって、強く印象に残りやすい▼けれど近年を振り返ると、毎年、梅...

2020年6月25日号

 自分ではそのことをよく知っているつもりでも、それについて説明を求められると、どう答えるべきか途端に言葉に窮してしまう…との一文を、古代ギリシアの哲学者が残しているそうだ▼ここで言う、知っているつもりだが説明に窮するものの正体は「時間」であった。なるほど、大理石の胸像の、彫りの深い「知の巨人」...

2020年6月10日号

 共感性が文明を作る、と書いたメモを古いノートのなかに見つけた。自分の言葉ではない。何かを写し取ったのだが、なぜ書き留めたのかさえ今となっては不明だ▼書き写した自分に向き合うように、共感性について考えた。確かに、人々の共感性が原動力となり、社会改革や文明を生み出した例は過去、枚挙にいとまが無さ...

2020年5月25日号

 仕事で目先やるべきことをA4裏紙に細かい字でつらつら記している。片付いたら都度、一つひとつ棒線で消す。細分化すれば膨大量のタスクを次々消していくのは、実は秘かな楽しみだ▼しかし、いつまでたっても消せない仕事があり、消したはいいが、決して「済んだ」と胸の内で言い切れないものもある。消さないと次...

2020年5月15日号

 人の価値は試練に立ち向かい、困難と戦っているときにわかる―。かつて米国公民権運動を指導したキング牧師の言葉だ▼ウイルス問題で精神的にも経済的にも試練と困難が続き、この言葉が重い。政治家などは、コロナ対策に絡む評価ランキングなどで改めて価値が問われている▼そうしたなか、少し気になったのは、国際...

2020年4月25日号

 自覚が足りない―と何度言われただろう。小学校高学年の頃、分厚いメガネの学級委員(昔の優等生像の典型だった!)からそう言われ、そもそもキミは自覚の意味さえ分かっていないと非難の連打を浴びた記憶もある▼この時はもう面倒くさくて殴りかかってしまったが、以降、高校生としての自覚を、社会人としての自覚...

2020年4月10日号

 赤あげて、白あげて、赤さげて、白さげないでぇ、白さげる♪―ご存知、旗あげゲームの口上だ。新型コロナウイルスとその対策を巡る昨今の「情報」が、この口上に似ていると思う▼と書けば不謹慎と怒られそうだが、先行き不透明なんかではない、明日の、目の前の社会がどうなるか、措置なりが出てどんな日常になるの...

2020年3月25日号

 映画の黎明期に出た名作「戦艦ポチョムキン」(1925年、露)。共産主義的映画として西側諸国で上映禁止が相次いだことでも知られるが、民衆の蜂起を題材にしたこの映画を昔観て、反乱のキッカケが艦上での食事のひどさにあったことを覚えている▼皿の中の腐りかけた肉に水夫たちの怒りが爆発し、それが市民の反...

2020年3月10日号

 工作機械世界トップ級のメーカー社長とたっぷり差し向かいで取材する機会に恵まれた。話に花が咲くなか、関心事として当人が熱く語ったのは自動化についてだった▼時間軸で見た自動化の動機の変遷や、諸事情で異なる市場の自動化要求などをひとしきり。現場営業を重ねた経験を下敷きにしていて説得力がある▼平たく...