コラム

2018年8月10日号

 想像力には2つの形があるという。一つは日常に向かう想像力。他人にどう思われているか。気持ちは相手に通じたのか。奴は裏切らないか…などと想う力だ。他方、日常を離れ、宇宙の果てを想像したり、人類の遠い未来を想ったりするもう一種の自由な想像力も人には備わっている▼紀元前の古代ギリシア時代「原子(最...

2018年7月25日号

 本紙発行日の7月25日は「最高気温記念日」とされてきた。1933年のこの日、山形市でフェーン現象により未曾有の40.8度を記録したためだ▼まさに度を越す暑さだったのだろう。記録は長年更新されず、実に74年後の07年8月、熊谷市と多治見市で40.9度を記録し、ようやく観測史上2位に退いた。けれ...

2018年7月10日号

 非連続の変革に対応すべき―。今年のものづくり白書が強調したこの言葉を前号で紹介したが、実際問題として非連続の時代にどう向き合えばいいのだろう。いや非連続と同調し、一種の連続性がそこに伴ってあることを見落とせないのではないか▼学生の頃か。人生は連続的か、非連続かと議論したことがあった。青年期に...

2018年6月25日号

 好調続く生産財業界だが、いまだによく聞くのはアジアと国内での投資姿勢の差。前者がすこぶるポジティブなのに対し、日本は慎重で決断までに時間がかかるとの声が多い。いや、この差は、お国柄や文化の違いと絡むのかもしれないが…▼ナノレベルの超精密仕上げが要求される先端金属加工分野にマシンを提供する某メ...

2018年6月10日号

 物はいいようといって、言い方次第で受け手の印象が違ってしまうことは多い。販売の現場を取材しても「まだ実績は皆無だが準備は整った」と聞く時と、「準備は整ったが実績はまだ皆無です」では、似ているようで期待値が全く異なるほどの開きがある▼こういう場合、発言をそのまま写し取るんじゃなく、再確認したり...

2018年5月25日号

 仕事柄、経産省などの新着情報はネットでこまめにチェックと心掛けているが、この23日にアップされた「デザイン経営宣言」(経産省・特許庁「産業競争力とデザインを考える会」報告書)は普段の情報と毛色が違ってユニーク、論旨にもパンチがあり久々一気に読み込んだ▼その中身は、差別化が困難な時代の中で、い...

2018年5月15日号

 セクハラで最高級の官僚が、人気芸能人が相次いで表舞台から去った。彼らを擁護する気はないが、その人の長年の功績も何もかもすっ飛ばし「セクハラ男」の烙印を押してしまう社会の寛容のなさが気になる▼罪を憎んで人を憎まずとは孔子の言葉に由来する有名なことわざだが、今の状況は、セクハラが直接罪にあたるか...

2018年4月25日号

 だからシルバー人材に目を向けるべきだよ…。中小製造業の仲間内の会合で、ある経営者がそう言い返した。バブル期に迫るとされる目下の人手不足感が話題になり、従来の求人活動では労働力は掘り起こせないなどの声が出ていた▼「大企業はいざ知らず、オレら(中小企業)はそのへんの雇用のルールも柔軟に変えられる...

2018年4月10日号

 昨日の常識が明日には通用しなくなる…。価値や見方が180度変わってしまうような経験は誰でもしているだろう。昭和世代にとって運動中に水を飲むな、は体育会系の指導でほぼ常識だった。今そう命じれば、非常識どころか吊るし上げをくらいそうだ▼ほかにも叱り方、健康法、治療法、個人情報の扱いなど以前の常識...

2018年3月25日号

 モノづくりの要求精度は、先端分野で約10年毎にコンマゼロずつ上がっているんです―。ずっと以前、精密測定大手の技術者から聞いた話だ。100分の1ミリだったものが10年後に1000分の1ミリ、その10年後には1万分の1ミリ…に。対応すべき精度は徐々に上がるのではなく、ある種の必要と、ある種のブレ...

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