コラム

2020年5月25日号

 仕事で目先やるべきことをA4裏紙に細かい字でつらつら記している。片付いたら都度、一つひとつ棒線で消す。細分化すれば膨大量のタスクを次々消していくのは、実は秘かな楽しみだ▼しかし、いつまでたっても消せない仕事があり、消したはいいが、決して「済んだ」と胸の内で言い切れないものもある。消さないと次...

2020年5月15日号

 人の価値は試練に立ち向かい、困難と戦っているときにわかる―。かつて米国公民権運動を指導したキング牧師の言葉だ▼ウイルス問題で精神的にも経済的にも試練と困難が続き、この言葉が重い。政治家などは、コロナ対策に絡む評価ランキングなどで改めて価値が問われている▼そうしたなか、少し気になったのは、国際...

2020年4月25日号

 自覚が足りない―と何度言われただろう。小学校高学年の頃、分厚いメガネの学級委員(昔の優等生像の典型だった!)からそう言われ、そもそもキミは自覚の意味さえ分かっていないと非難の連打を浴びた記憶もある▼この時はもう面倒くさくて殴りかかってしまったが、以降、高校生としての自覚を、社会人としての自覚...

2020年4月10日号

 赤あげて、白あげて、赤さげて、白さげないでぇ、白さげる♪―ご存知、旗あげゲームの口上だ。新型コロナウイルスとその対策を巡る昨今の「情報」が、この口上に似ていると思う▼と書けば不謹慎と怒られそうだが、先行き不透明なんかではない、明日の、目の前の社会がどうなるか、措置なりが出てどんな日常になるの...

2020年3月25日号

 映画の黎明期に出た名作「戦艦ポチョムキン」(1925年、露)。共産主義的映画として西側諸国で上映禁止が相次いだことでも知られるが、民衆の蜂起を題材にしたこの映画を昔観て、反乱のキッカケが艦上での食事のひどさにあったことを覚えている▼皿の中の腐りかけた肉に水夫たちの怒りが爆発し、それが市民の反...

2020年3月10日号

 工作機械世界トップ級のメーカー社長とたっぷり差し向かいで取材する機会に恵まれた。話に花が咲くなか、関心事として当人が熱く語ったのは自動化についてだった▼時間軸で見た自動化の動機の変遷や、諸事情で異なる市場の自動化要求などをひとしきり。現場営業を重ねた経験を下敷きにしていて説得力がある▼平たく...

2020年2月25日号

 ポジショントークに終始する人はがっかりだね、記者同士でそんな話になる。自身の立場に限定した都合のよい話だけをし、質問を繰り返してもはみ出す事がない。そうした取材は面白味のない予定調和で終わってしまう▼新型肺炎の問題でも、安心を与えるのが自分の立場と腹に決めているのか、素人目にも安直に映るコメ...

2020年2月10日号

 新型肺炎コロナウイルスの猛威が、2次感染、3次感染の症例が出てくるなか世界の人々を震わせている▼自国ファースト・自分ファーストに傾斜し、他との共感力を失いつつある世の中で、ウイルスに対する恐怖に限れば、世界万人が同時共有する状況ともなっている▼ところが、反応が過ぎてバイアス(偏り)が暴走しだ...

2020年1月25日号

 本紙発行の1月25日は日本で最低温度を記録した日だ。明治35年のこの日、旭川市でマイナス41度を観測した▼零下10度を下回ると、寒いを通り越し、防寒着をまとってもカラダに刺すような痛みを感じるそうだが、この日、市民はどう大寒波をやり過ごしたのだろう▼かたや今年は記録的な暖冬だ。このほど気象庁...

2020年1月1日号

 謹賀新年。お正月おめでとうと挨拶しつつ、実感は年々薄れている。保守的な田舎町育ちの小生にとって昔の正月は特別なものだったが…▼実家では12月半ばから普段と変わり、煮しめなど正月料理の匂いが台所から流れた。鏡餅を米屋が届け、床屋に行かされ、大掃除を手伝った。門松の据付けは父の役だ▼一連の行事の...