コラム

2017年10月10日号

 本紙発行日の10月10日はかつて体育の日だった。ハッピーマンデー法によって10月第2週月曜日を「体育の日の祝日」にすると代えたのが2000年だから、10月10日といっても今の大学、高校生以降などピンとこないはず。けれど昭和世代にとってこの日の祝日は特別だった気がする▼小学校などは10月10日...

2017年9月30日号

 第4次産業革命へ。クルマはEVシフトへ…。次世代をいち早く先鋭的・戦略的にたぐり寄せるヨーロッパ発の情報が気になる。けれど現地を訪れると、時間は案外ゆったり、のんびりと流れていて、また違った印象が加わる。金属加工見本市EMOショー(独ハノーバー)の出張取材でそう率直に感じた▼ドイツの列車は、...

2017年9月10日号

 重厚に沸き上がった夏の雲が徐々に勢いを失い、柔らかいフルートの音色で刻んだような鰯雲が空の一部に混じる。ちょうど今の季節だ。これを「ゆきあいの空」と呼ぶことを最近知った▼ガラになく美しい言葉と思う。「行き会い」と漢字を混ぜて使うこともあるが、この場合は「ゆきあい」の方が、美しく少し哀しい響き...

2017年8月25日号

 群盲象を撫でる―。内省も含め、この言葉の意味を考えさせられることは多い。もとは仏教経典に由来するそうで、凡人が仏の真理を悟るのは難しいことを表現する際に出てくる言葉だとか。けれど日常においても「木を見て森を見ず」に似た意味合いで、今でも割と使われている▼盲人が象を撫で巨大なホースだ、いや電柱...

2017年7月25日号

 記録的短時間大雨情報とは―。数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を観測するか雨量解析した際にのみ、各地の気象台が発表する情報だそう。だからこの言葉をよく知る人が少ないのも当然なのだが、今年は九州、京都、愛知、新潟、北海道…と全国各地で連日のようにこの大雨情報で警戒を呼びかけることに...

2017年7月10日号

 真夏の夜の怪奇譚というわけでもないが、ある日の夜更け、本やTVで話題を呼ぶ「黒魔術」なる言葉に思いを巡らし寝付けなくなった▼ここでいう「黒魔術」とは、学習能力を持つAI(人工知能)が、想像以上にレベルアップしだした現象を指す。勝率は低いと見込んでいたはずが将棋で名人を負かす。あるいはある種の...

2017年6月25日号

 …過去のものであることはわかっていながら、かえってそのためにそれが未来のことのように感じられるのであった…。ディケンズの小説で、故郷を喪失した男が再び故郷に戻るシーンに出てくる一文だ。どこか気になりメモしておいた▼大文豪の表現を借りるまでもなく、過去をみて新鮮な未来を感じるようなことは日常で...

2017年6月10日号

 5月から6月上旬は産業界の協会・団体で総会のラッシュだ。今年は来賓の経産省担当官が明らかに示し合わせ「これからのキーワードはコネクテッド・インダストリーズ」と、こちらの会場、あちらの会場でひとしきり説明▼IoTやAIが「技術」の変化を、ソサエティ5・0が「社会」の変化を示すのに対し、コネクテ...

2017年5月25日号

 台湾人のやり手スタッフがキーだね、と十数年前の取材で何度か聞いた。当時GDP2ケタ成長を続け、世界の工場から「世界の市場」へと形容を変えた中国向けビジネスを始める際、台湾人社員の活躍が橋渡し役としてモノを言うとのことだった▼第一の理由は言葉の壁を超えられる。それに現地事情に詳しい向きが多い。...

2017年5月10日号

 新緑の季節。コートを脱ぎ、スーツをしまい、多くの企業でクールビズがスタートした。都内のビジネス街もなんとなく軽やか。気持ちが自然、改まってくる▼もっとも、クールビズファッションとか、カジュアルフライデーといった言葉を耳にするようになった割には、皆さん、シャツは白を基調に単調という感じ。もう少...

1 / 9123456789