オヤジの喜怒哀愁

2020年8月10日号

コロナ・カタストロフ

 今回で最終回となるので、さあて何を書こうかなと考えたのだけれど、月並みになるがコロナのことを書こうと思う。
 若い頃、この世から戦争をなくすにはどうすればよいかを考えた末の結論は「宇宙人でも攻めてこない限り無理」だった。いま新型コロナウィルスの脅威にさらされて世界中の人たちが運命...

2020年7月25日号

引き際

 「シュウカツ」といえば以前は就職活動のことだったが今や「終活」のほうが通りがいい。お墓を買い、身辺整理をし、子孫に禍根を残さないよう財産相続のめどをつけておく。この世からおさらばするための終息活動。「立つ鳥跡を濁さず」という言葉も想起される。
 何か新しいことを始める時にそれなり...

2020年7月10日号

吉祥寺の名店

 30代に吉祥寺に住んでいた。駅の北には闇市の名残を留めるハモニカ横丁、南には井の頭公園。都心から少し離れた気安さで居心地がよく、名店も多かった。
 辺りにもうもうと白煙が立ち込めるいせやは総本店と公園店の2軒があるが、通りに面してカウンターのある総本店が通好みでよく高田渡が飲んで...

2020年6月25日号

キウイとミツバチ

 キウイはニュージーランド産が春から夏にかけてスーパーに並ぶので夏の果物と思っている人がいるかもしれないが、南半球のサンタがサーフィンしているのと同じことで冬の果物だ。
 国内では11、12月が収穫期になり5月に花が咲く。雌雄異株なので株を1本植えても交配できず実が成らない。雌花は...

2020年6月10日号

エレベーター

 男の仕事場はオフィスビルの8階にあった。ビルには小さなエレベーターが1基ついていた。小さなビルだったのでエレベーターが混むことはなかったが、テナントに入っている違う会社の人間と乗り合わせることはあった。
 3階にはこの地味なビルにしては珍しい若いOL3人組が働いていた。3人一緒の...

2020年5月25日号

町内会の出来事

 今年度、我が家は町内会第13班の班長に就任した。「長」がつく役職にありがちなことではあるけれど、要は雑用係でできれば免れたいと考える人が多く、まったく油断していたのが3軒飛ばしの荒技でお鉢が回ってきた。班長をしていると些細なことではあるが町内のいろいろなことが見えてくる。
 メー...

2020年5月15日号

新しい日常

 新型コロナウイルスCOVID-19感染症のパンデミックで売れたものといえば、マスク、アルコール消毒液、使い捨て手袋、防護服、RNA抽出キット、それにZoom。
 大型連休中にバンド仲間からZoomでセッションをやろうと連絡があった。高校時代にバンドを組んでいた連中と数年前から年に...

2020年4月25日号

感染者数

(この記事はフィクションです) 
 皮膚感染症の世界的権威である岩手県の大谷翔平メモリアル大学は、2022年に世界的に流行した疥癬(かいせん)感染者数の数字を大幅に訂正すると発表した。
 疥癬はダニの寄生による皮膚感染症で皮膚疾患のなかで最も痒いとされる。今回の大流行の...

2020年4月10日号

世界一安全なオリンピック

(この記事はフィクションです)
 2039年の第36回オリンピック(20年の東京五輪延期以降、五輪の毎閏年開催原則は崩れている)はバヌアツ共和国の首都ポートビラで行われることになった。世界の有力候補地を退けてバヌアツが五輪開催地を射止めたのは、パンデミックを警戒するWHO(世界保健...

2020年3月25日号

紙マネー

(この記事はフィクションです)
 NY株式が歴史的な乱高下に見舞われている。各国が協調利下げに踏み切った直後の週明けには過去最大の下落幅を記録、マーケットから強気の声は消えた。主要産油国の増産が伝えられたことも手伝って原油価格が大幅に下げ、為替市場も不安定な動きを続けている。金融市...