オヤジの喜怒哀愁

2015年10月25日号

完璧な日

 知人とコーヒーを飲みながら話していた。彼は自分よりひとまわり以上も若い。
 「いつでしたっけ、天気のいい日がありましたよね」という。
 このごろは昨日の昼飯がなんだったか、うまく思い出せないようなときもあるので、そういえばそんな日があったかなぁ、とはじめはピンとこなかった...

2015年10月10日号

ラグビーW杯

 若い頃に比べると、感動することが少なくなった。歳をとって涙腺は緩み不意に落涙する機会は増えたような気がするが、からだごと心の底から揺り動かされることが少なくなった。目にするもの、耳にするもの、何か思惑や利害が絡んだ筋書き、予定調和が透けて見えることが多すぎるせいかも知れない。
 と...

2015年9月25日号

納税者番号

 その昔、スウェーデンを旅した時にこんなことがあった。
 公園のベンチに座っているとアジア系の移民らしき若い女性がなにやら紙をもって近づいてくる。首からはIDカードをぶら下げている。赤十字に寄付してくれと言う。
 最初は断っていたのだが旅先の気楽さで寄付することにした。お金...

2015年9月10日号

突堤の青年

 家から車で10分ほどの町に出て、少し時間が空いてしまうことがある。一旦家に帰るほどではないが、といって次の場所にいくには早すぎる。そんな時よく海に出る。べつに何するでもなく時間をつぶす。どこにいても海が身近にある海辺の暮らしならではのよさである。
 海岸には誰かしらがいる。同じよう...

2015年8月25日号

簡単手軽な夏バテ予防

 海辺に暮らしていると、夏になると大勢の海水浴客がよそから押し寄せてくるけれど、お盆を過ぎれば急に客が減って海辺は閑散とする。この間までギラギラと照りつけていたお日さまもどこか秋めいてきて、ああ、夏も終わろうとしているのだな、と寂しいような思いがする。夏の盛りは意外と短い。
 涼しく...

2015年8月10日号

2種類の人間がいる

 「いいか、この世の中には2種類の人間がいるんだ。それは、ゆで卵をうまくむける人間とゆで卵をうまくむけない人間の2種類だ」というのは以前、どこかで聞いたジョークだ。ナンセンスとは思いつつも、世の中には2種類の人間がいるという仮説にはなんとなく納得させられて笑ってしまうようなところがある。それに...

2015年7月25日号

ラテンの血が騒ぐ夏

 本稿が掲載される頃は各地で梅雨明けになっている可能性が高いと思われるが、書いている現段階で小生の住んでいる地域はまだ梅雨明けしていない。しかし、トリプル台風が日本列島に接近する前の何日かは夏本番の暑さがあって、熱帯夜も記録した。まだ湿気が残っているようだけれど、あまり細かいことは気にしないこ...

2015年7月10日号

ドローン

 2月に本紙で大きく取り上げていたラジコンヘリのような小さな無人飛行体がその後、いろいろなところで物議を醸している。4月には総理官邸に無人飛行体が墜落し、内部から微量の放射性物質が検出されるという事件が起きた。反原発を訴えるために飛ばしたと福井県小浜市在住の40歳男性が福井県警に出頭し、逮捕さ...

2015年6月25日号

口開けの客

 一番風呂というのは気持ちのいいものである。沸かしてまだ誰も入っていない新湯に一日の仕事を終えた我が身を沈める。なんとぜいたくなことよ。これに似て、一番酒というのもなかなかいい。一番酒などという言葉はないかも知れないが、要は酒場の一番客になる、その日の口開けの客になるという意味である。戸を開け...

2015年6月10日号

バッテリー式刈払機

 夏である。草が伸びる季節である。田舎に暮らしていると夏場は草刈りに追われる。家の周り、田んぼの周りはもちろんのこと、地域の共有スペースをみんなで集まって草刈りする機会もある。コンクリートで覆われた都会で暮らしているときは想像できなかったことのひとつである。
 田舎に越してきてすぐに...