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けんかっ早いけど人が好き vol.2

取扱説明書

夏を前に、エアコンのクリーニングをしてもらった。3年前に購入したエアコンは、フィルター自動掃除機能付き。勝手に掃除してくれるのをいいことに、購入後、初めてのクリーニングである。

取扱説明書は、しっかり読みましょう!

クリーニングを頼んだのには、もうひとつ理由がある。エアコンから出てくる風がものすごい音をたてるようになったのだ。最初は、強い風の日だと思っていた。外からの風がエアコンの中に吹き込んで音をたてているのだろうと。ところがある日、ずいぶんおだやかな夜であるにもかかわらず、ごーごーとうなっているではないか。これは、ふつうじゃない。

翌日、インターネットで調べてみると(いい時代だ)、内部に埃がたまると暴風のような音がするという。なるほど。購入後、初めてエアコンのカバーを開けてみるとフィルターに埃がついているではないか。自動掃除機能が付いているとはいえ多少は埃がつくようだ。そう思い、フィルターをはずして掃除機できれいにしてみた……のに、音がやまないのである。これは、もっと奥まで埃がつまっているのか?というわけで、クリーニングである。

エアコン掃除の担当者が来宅し、エアコンのスイッチを入れると即座に言った。

「お掃除機能、動いていないですね。ほら、黄色いランプが点滅しているでしょう。いつからですか?

購入してすぐにチカチカしていたんですけれど。つまり、なんですか? 3年近く、お掃除機能は作動していなかったということですか?

担当者は申し訳なさそうにうなずいた。がーん。

点滅の原因となっていた埃ボックスを丁寧に掃除、ついでに内部もきっちりきれいにしてもらう。結果、エアコンは静かにそよそよと風を出すようになった。クリーニング終了後、担当者は言った。

「点滅の説明など、取扱説明書に書いてありますから、読んでくださいね」

私は猛省した。取扱説明書を読まなかったことではない。これまで取扱説明書を読まない自動車ユーザーに対して、「新型車には安全に便利に使うための機能がたくさんある。必ず取扱説明書を読んでほしい」と上から目線で呼びかけていたことにだ。

心を入れ替え、私も読みます。みなさん、今からでもぜひ一度、読んで快適&安全にお過ごしください。

岩貞るみこ(いわさだ・るみこ)
神奈川県横浜市出身。自動車評論のほか、児童ノンフィクション作家として活動。内閣府戦略的イノベーションプログラム自動運転推進委員会構成員