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測定・補正の自動化で品質・生産性向上

牧野フライス精機 取締役社長 清水 大介 氏

工具研削盤メーカとして国内市場トップシェアを誇る牧野フライス精機(清水大介社長)。昨年6月には「グローバルニッチトップ企業100選」(経済産業省)に選出されるなど、アジアを中心に海外でも精力的に事業を展開している。

-昨年は新型コロナウイルスの世界的な流行が製造業にも大きな影響を与えました。貴社の業況はいかがでしょうか。

「業界全体の流れと同じように、当社も2019年と比べると落ち込みました。年初の中国で始まり、徐々に日本やその他での動きも鈍くなっていきました。しかし8月には底を打ち、中国、台湾を中心に緩やかに回復してきています」

-営業活動面での影響はいかがでしょうか。

「対面営業や海外出張が難しくなったため、4月頃にオンライン対応に切り換えました。我々もお客様もオンラインでのコミュニケーションに慣れてきたと感じています。確認レベルの打ち合わせならば、特段問題がなく、立会いはオンラインでもスムーズに行えています」

「展示会の中止などPR機会減少への対応としては、YouTubeへの動画投稿の頻度を高め、不定期更新だったものを毎週更新するようにしています。以前に比べ再生回数も増え、チャンネル登録者数は倍増しました。製品紹介だけでなく、治具の取り付け方やソフトウェアの操作方法など、サービス関連の動画も投稿しています」

-昨夏にはオンラインセミナーも開催されました。

「以前より砥石・工具メーカさんと合同で『工具研削技術勉強会』を対面で開催していたのですが、コロナ禍ということもあり、オンライン化しました。定員100人、3回開催の予定でしたが、多数のお申込みをいただき、追加開催するほど好評でした。オンライン配信は社内の複数人で視聴している方も多く、定員以上の方に参加いただけたようです。こういった点はオンラインならではの利点だと感じています」

-昨年6月には経済産業省の「グローバルニッチトップ企業100選」に選出されました。

「主にASEANやインドなどアジア地域に進出しています。例年、海外の売上は全体の34割ですが、2020年は5割ほどになりました。新型コロナの落ち込みからの戻りが、国内に比べ海外の方が強かったためです」

「当社は日本での生産にこだわっていますが、海外の競合メーカは日本に比べ人件費の安い地域で生産しています。そのため、ライバルに打ち勝つには『いかに生産効率を上げるか』が重要だと考えています」

-生産増強のために工場の建て替えや自動化にも積極的に取り組まれている印象です。

2019年に完成した新工場の生産能力は旧工場対比35%程増加しました。これを最終同75%まで引き上げるべく、パレットの組立やコレット検査などの自動化を行いました。直近では、パーツセンターから組立部品を運ぶAGVを導入しました」

-来月開催される「グラインディング テクノロジー ジャパン」の貴社ブースの見どころを教えてください。

「内蔵型マイクロビジョンシステム『monocam2』を用いた自動測定・補正です。従来はタッチプローブで測定していましたが、工具のオイルホールが小径になるにつれ、タッチプローブでは測定が不可能になりました。そこでmonocam2は高精度カメラと画像認識技術で、オイルホール位相検出を自動測定します。さらに工程毎にワークの寸法測定を行い、許容値から外れた場合には次のワークのプログラムを自動で補正します。抜き取り検査を行わずに高精度な連続加工が可能になり、生産性と品質の向上に寄与します」

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内蔵型マイクロビジョンシステム「monocam2」でのオイルホール位相検出