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日本ツクリダス、町工場による町工場のための生産管理システム

「特急・割り込み対応が当たり前」という日本ツクリダスでは、進捗管理にエムネットくらうどが欠かせない

 大阪府堺市に本社を置く日本ツクリダス(2013年設立・角野嘉一社長)はユニークな会社だ。旋盤やフライス盤を用いた金属加工を手がける町工場だが、特急の加工依頼に応えるべく専用サイト「超速旋盤.com」を開設。「うまくはまれば即日納品可能」と、QCDでいうところの「D」を徹底的に磨くことで成長を続けてきた。
 こうした特急対応を行ううえでは、適切な納期管理が命綱となる。日々舞い込むイレギュラーな依頼をこなすためには、一度決まった生産順序を状況に応じて入れ替えざるを得ない場面が頻発するからだ。そしてそうした割り込み依頼への対応を可能にするのが、生産管理システム「エムネットくらうど」。町工場である同社が町工場のために作った「はじめての生産管理」とも言うべきソフトだ。
 「生産管理には計画、進捗確認、分析という3つのフェイズがありますが、計画と分析に長けたソフトが多い反面、進捗管理に力を入れたソフトは少ない印象です」と角野社長は話す。「しかし我々町工場は受注構造がピラミッド型である以上、様々な要素に振り回されるため計画を立てても予定通りにいきません。つまり我々にとって最も重要なのは進捗管理であり、どの依頼がどこまで進んでいるかという見える化なんです」
 そうした見地に基づいたエムネットくらうどは、煩雑な機能を排して進捗管理に特化。納期管理・工程管理・日報収集の3つに機能を集約し、クラウド型とすることで導入費を下げ従業員50人以下の町工場が気軽に導入できる仕様とした。製作する部品図面ごとに識別バーコードを発行し、それを読み込むことで進捗を画面上で詳細に確認できる。顧客から進捗確認の電話を受けても、工場内を走り回る必要がなくなるわけだ。
 「エムネットくらうどの本格的な発売は16年ですが、納入実績は年度末には100件に達しそうな勢いです」と角野社長。「知り合いに積極的に紹介していただける熱心なユーザーも現れている」そうで、今年10月に開かれた「関西ものづくりワールド2021」では同システムのユーザー5社と共同でブース出展。町工場発の生産管理システムが広がりを見せている。

20211210日号掲載)