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長谷川工業「SUMRiDE」

長谷川工業(株)

シェアリング電動キックボードで取材先まで行ってみた

 駅から歩くには距離がある、クルマで行くにも道路状況や駐車場の問題が――。こうしたラストワンマイルの課題解消を図るべく、電動自転車や電動キックボードのシェアリングサービス実証実験が行われている。
 かねてより電動モビリティの普及に取り組むはしご・脚立のパイオニアメーカー長谷川工業は昨年より経済産業省の新事業特例制度に基づき、大阪市西区を中心に電動キックボード「SUMRiDE」のポートを設置。シェアリングサービスの実証実験を行っている。
 利用できるのは、18歳以上の小型特殊自動車免許(普通自動車免許含む)保持者。利用方法はLINEアプリから公式アカウントを追加し、注意事項の確認とテストを受け、利用者情報を登録するだけ。登録後はポートに駐車してある電動キックボードに付いている二次元コードを読み取り、ロック解除すれば利用可能になる。実証実験におけるトライアル料金は初乗り10100円。以降1分につき15円となる。利用料金はクレジットカードによる決済となる。
 今回、編集部から徒歩2分の場所にあるSUMRiDEのポートから取材先のマイドームおおさかまで約18㌔、およそワンマイルの行程を電動キックボードに頼ってみた。
 車体は「小型特殊車両」扱いで公道走行可能なナンバープレート付き。バッテリーやモータを搭載している分、人力に頼るキックボードに比べ重たさを感じるが、取り回しは原付より数段ラク。歩道は走行できないため、まずは車道まで手押しで移動する。
 車道に出たら地面を蹴って勢いをつけ、右手親指でアクセルを開けると徐々にスピードに乗ってくる。マイルドな加速なので車体がブレることもない。小径タイヤゆえハンドリングもスムーズで、小回りも利きやすい。街行く人や車線を走るクルマからの物珍しげな視線を感じながら、なにわ筋を北上、靭公園を右折する。右折の際は一旦キックボードから降りて手押しで交差点を渡り、方向転換を行う。
 またルール上は、一方通行の逆走も可能だが、今回は原付感覚で運用。一方通行の多い本町、備後町を交通ルールに従って通り抜け、松屋町筋のマイドームおおさかに到着。
 編集部を出てから要した時間はおよそ18分。本来なら編集部から中央線本町駅まで約10分、電車で堺筋本町駅まで3分、マイドームおおさかへ徒歩12分、最短でも25分かかると考えると若干の時間短縮となった。
 道中感じたのは制限時速15キロの壁。車道を走る上でクルマの流れに乗るにはいささか物足りなく感じたが、二輪車特有の自由度や爽快感を十分感じることができた。

2022325日号掲載)