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ユビテック、熱中症を個人別にAIが予知

製品不良、AI駆使して改善へ

 オリックスグループのユビテック(東京都港区)は118日、オンライン記者会見を開催し、安全衛生支援サービス「Work Mate(ワークメイト)」、工場設備リアルタイム監視システム「D―COLLECT(ディーコレクト)」の新機能を紹介した。同社の大内雅雄社長は「これまで提供してきた見える化機能から一歩踏み込む。熱中症予兆検知や現場カイゼンなど、実行力を持ったサービスを提供したい」と表明した。
 ワークメイトはスマートウォッチ(=写真)を活用し、現場作業者の「転倒・転落検知」「バイタル情報測定」等の各種情報を取得できる安全見守りサービス。今回の刷新で新たに、熱中症予兆検知機能を追加した。35万時間に達する実証実験で得たバイタルデータを解析することで、熱中症の予兆である大量発汗状態を予知できるアルゴリズムを開発した。作業者個人の特性をAIが学んで予知精度が進化し続けるため、時間ベースで一律に管理する従来方式から脱し、作業者ごとの適切なタイミングで休憩や作業復帰を促せる。スマートウォッチとサービスの利用料はID1件当たり月額3000円。5年間で合計3IDの導入を目指す。
 また、ディーコレクトは従来の「見える化」に加え、製品不良を改善するサービスへと刷新した。原材料や生産設備、金型など製造現場に蓄積したビッグデータを様々な切り口でAIが分析して不良要因特定の精度を高め、解析結果をもとに現場業務の改善提案や自動化に向けたシステム構築まで一貫して提供できるという。 同社では「オリックスグループの製造知見豊富な技術者が仮説を提供したうえで、AIエンジニア、ユーザーの現場技術者と連携することで成果を導き出せる」と言う。分析費用は1製品・不良3種類・15ロット以内で50万円から。

2021125日号掲載)