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牧野フライス製作所、WEB上で「INTERMOLD 2020」開催

 新型コロナウイルスの感染が広がる今、インターモールド大阪をはじめとした各種イベントやセミナーは軒並み中止の事態に陥っている。そんな逆風吹き荒れる中、WEBを徹底活用し、リアルのイベントに負けないアピール力を発揮しようとしているのが、牧野フライス製作所だ。
 同社WEBサイト上に独自企画「INTER MOLD2020 on the website」を設け、415日から一般公開する予定。各種動画などのコンテンツを豊富に用意し、自社の金型加工向け先端技術を広くアピールする。
 開催テーマは「省人化・自動化・容易化」。この3つのうち最上位に位置付ける「省人化」に向けては、コンセプト動画「Makino MES Concept」で、工場の稼働率を最大限に高める先端構想を披露する。
 同社では「これまで人が当たり前にやってきた作業を自動化することで、働く人を強力にサポートしたい」と話す。その狙いを実現する省人化のコンセプト動画は、まさに近未来の工場を見ているかのようだ。
 工作機械が並ぶ加工エリア内を複数台のロボット搭載型AGVi︱Assist」が動き回り、工具の計測や段取り、ワーク着脱などを自動で行うのみならず、リアルタイムの受注情報に応じた加工スケジュールを自動生成して動く。製品のCADデータに応じたCAM生成も自動。しかもスケジューリングは納期かコストか、優先事項を選べるという。

熟練の機内計測を自動で
 この「省人化」の理想を実現するための前提技術が熟練技の「自動化」だ。今回は、金型加工の工程の中でも、最も人の熟練技に頼ってきた「機内計測」の自動化にスポットを当てる。
 デモ動画の1つは微細精密加工機「iQ」による燃料電池セパレータ金型の仕上げ加工の予定。「自社開発の超低触圧で反応する高精度キャリブレーション球を用いて、まるで熟練工の手技のように絶妙な感覚でキャリブレーション(較正)を行える。±1ミクロンの精度でワークや基準工具のZ軸位置を自動検出でき、超精密ワークの加工を高精度に行える」という。同機能はiQのオプションとして今夏発売予定。
 もう一つのデモ動画は、形彫り放電加工機でのワークの機内計測。ワーク形状に合わせて創れる1㍉以下の電極ピンを用いて、ワークのXYZ軸の各位置を±1ミクロン単位で自動測定する。「狭ピッチコネクタ金型の電極など、狭小部分の測定にも最適。測定後は1ミクロン単位で自動追い込み加工ができる独自の『あとちょっと加工』機能で仕上げられる。放電加工機の初品加工はこれまで人が機械に張り付いて計測と加工を繰り返していたが、この手間を大きく省ける」という。
 最後のテーマ「容易化」では、音声操作機能「ATHENA」を用いた加工前の課題の解決や、自動5CAM変換クラウド機能などを披露する。
 なお、416日、17日にはオンライン上で「超」高硬度材加工技術セミナーと高精度プレス金型加工技術セミナー(各100人限定)も開催する予定。

 牧野フライス製作所の「INTER MOLD2020 on the website」はこちら

https://info.makino.co.jp/intermold/