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ジャパンビルドに1万人超

耐熱性に優れるEmawallに火を近づける担当者。炙った後の壁面を確認したが、何も変化は見られなかった

建築・建材の新提案を披露

 建築総合展の「第5回[関西]ジャパンビルド」(主催:RX Japan)が929日からの3日間、インテックス大阪で開催された。今回展には3日間で延べ1540人(速報)が来場。最新の建材や建機の無人運転技術など、建築を支える諸技術に注目が集まった。
 ホーローを用いた内外装材「Emawall」の優位性をアピールしたのがタカラスタンダードだ。「40~50年色褪せず劣化しない耐候性がウリ」という同製品を用いて、鉄製のブラシで擦ったり、火で炙っても壁面が劣化しない様子を実演で披露。油性マジックも水で落とせる特性を活かし、ホワイトボード用途でも使えることをPRした。
 「Emawallは国内人口が減少するなか、非住宅分野を攻めるべく開発された商品」と担当者。「徐々に認知が進んできたが伸び代はまだまだある。自由なデザインを印刷できるなど意匠性にも優れ、近年では駅の内外装や企業の受付など、様々な場面で採用されている」と話した。
 一方、ダイキン工業は感染症の広まりを受けて店舗やオフィスなどに向けた換気ソリューションを提案。後付けできる全熱交換器ユニット「ベンティエール」や、従来品比10倍のスピード除菌が可能な「UVストリーマ空気清浄機」を披露した。担当者によると「店舗やオフィスなどで集客に向けた安心感の醸成のために導入するケースが増えている」という。「感染者数が落ち着いてきたとはいえ、情勢を鑑みればやはり何らかの換気対策は必要。特に簡単に設置ができる製品の需要が高まっている」(担当者)。
 ゼネコン大手として知られるフジタは、住宅設備機器大手の長府製作所と共同開発した寝室用パネルエアコン「眠リッチ」を出品。風を直接体に感じることがなく体に優しい放射冷暖房による、睡眠時の快適な温度管理を提案した。熱源にヒートポンプ式を採用した同製品は、吸い込んだ空気を加熱/冷却し、高い熱エネルギーを持った空気を作りだすことができる。その空気を幅広ファンで放出し、特殊繊維で編み込んだ「サーモテックファイバー」と呼ばれる布を使用したパネルで熱エネルギーを赤外線へ変換することで、室内を直接加熱/冷却。睡眠中の体に負担をかけない、ムラのない温度管理が可能になるという。
 「サーモテックファイバーの特性で室内機から吹き出された乾燥した空気を適度に透過させるため、結露が発生しない。稼働時も静かで風を直接体に感じることがないため、1年を通して快適な眠りを提供できる」(担当者)。会場ではサーモテックファイバーの目の細かさを活かし、プロジェクターのスクリーンとしても使える様子もPRした。

20211025日号掲載)