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岩崎電気、中部国際空港の除菌実用化実証試験

UVC除菌装置を提供

 岩崎電気は、中部国際空港株式会社、NPO法人空港に於けるRFID技術普及促進連絡会(ARTA)と協同で、ITを活用した空港UVC除菌実用化検討・先導実証試験プロジェクトを行った。

 コロナ禍における国際線路線の早期復旧の支援を目的に、紫外線UVC(波長100~280ミリメートル)除菌装置を開発した。この除菌装置による預託手荷物、手荷物カート、手荷物用通い箱などの除菌、電子タグ(RFID)を利用したUVC除菌に関するトレーサビリティ管理についての実証試験を1014~116日まで実施した。
 新型コロナウイルス陽性者が少ないベトナムや台湾などでは入国時に消毒を実施し、海外からのウイルスの持ち込みを防いでいるが、作業対応や革製品などの素材への影響の懸念があるという。「手荷物カートの除菌は、イタリア・ミラノ空港などでUVC除菌を実施しているが、トレーサビリティ管理手段がない」(岩崎電気)。
 実証実験では、国際線到着手荷物のUVC 除菌を搬送ラインにて実施。海外からの新型コロナウイルスの持ち込みの防止と、旅客に対してスマートフォンや大型ディスプレイに手荷物の返却時間を情報提供することで、手荷物返却場所での3密を回避した。
 不特定多数の人が利用する手荷物カートはUVC除菌のほか手荷物カートに設置する電子タグ(RFIDQRコード表記)ラベルにより除菌情報を管理・配信した。
 検証結果は、11月末までに取りまとめ、インバウンド需要の早期回復や、東京オリンピック・パラリンピックの開催時などの空港の安全対策の一つとして、旅客、空港従業員、地域住民に対する安全・安心の見える化を行う本システムの早期の実用化を目指すという。

20201110日号掲載)