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マークフォージド、国内にファシリティの設立を検討

シャイ・テレムCEO(左)とトーマス・パン社長(右)

日本で採用広がる3Dプリンタ

 Markforged(マークフォージド、米マサチューセッツ州)の日本法人であるマークフォージド・ジャパン(東京都港区)は524日、都内で事業戦略説明会を開催した。マークフォージドCEOのシャイ・テレム氏と、512日よりマークフォージド・ジャパンの代表取締役社長に就いたトーマス・パン氏が登壇。同社のビジネス戦略と日本市場における今後の展開について説明した。
 テレム氏は同社が「分散型モノづくり(Distributed Manufacturing)で世界を変えようとしている」と述べ、3Dプリンタを小さなデジタルファクトリーと捉えることで、「高付加価値の製品、つまり、試作品だけでなく工業製品、最終製品をつくることを目指している」と説明した。分散型モノづくりを実現するためのプラットフォームの構築に向け、既に12000台ほどの3Dプリンタが稼動し、これまでに1100万以上の造形物が作られたという。さらなる拡大に向け、三つの成長戦略「製品拡充の加速」「業務遂行レベルのアップ」「M&A」を挙げた。特に製品の拡充については、400億円規模の資金調達によって、毎年新たな製品を出すことが可能な体制を整えたという。
 日本市場でも自動車業界を中心とした製造業や研究機関などに同社製品の採用が進んでいる。それを加速するため、リーダーとしてパン氏を据えるとともにファシリティの設立など、パワーアップを図っていくという。パン氏は「我々のコンセプトに理解をしていただくことで、単なる3Dプリンタメーカーとしてではなく、代理店やエンドユーザーを含めたエコシステムを構築したい」と述べた。

(2022年6月10日号掲載)