日本物流新聞

口腔ケアに革命を

クルン株式会社/大阪府大阪市

「歯周ケアロールブラシ」

 「歯ブラシ」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろう。プラスチックの柄の先端に植毛された毛束が直線に並ぶ、昔から変わらぬ形状。ドラッグストアに山積みされたそれを思い浮かべたならば、すでに口腔ケアにおいて、遅れを取っている証拠かもしれない。
 クルンの歴史は21世紀に入ってからと、比較的新しい。創業者である先代社長が、ブラシ加工の技術を応用し、ローラー型歯ブラシの製造を始めた。スウェーデンで働いていた林伸彦社長が家業を継いだのは2010年のこと。以来、試行錯誤を重ね、より簡単に多くの歯垢が取れるよう改良に邁進してきた。そうして完成した歯周ケアロールブラシは、機能・構造どちらを取っても従来品とは一線を画す。
 クルンの口腔ケアに、力はいらない。従来の歯ブラシのようにこするのではなく、歯の表面を撫でるようにして、ブラシ部分を転がす。すると0.076㍉の超極細毛が、歯の根元や歯周ポケットなどわずかな隙間にも入り込み、歯垢を絡め取る。電動タイプのクルンソニックではなおのこと。細かな音波振動が歯垢を浮かせ、逃さない。毛先が柔らかく、マッサージ効果で歯周病予防ができるという点も魅力に華を添える。
 「例えるならば箒と掃除機。従来の歯ブラシとは効率がまったく段違い」(林社長)。
 大坂の町工場発。口腔ケア革命は、もう始まっている。

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