日本物流新聞

素材となるシルク生地を吟味し、極上の質感を実現

上皇、上皇后陛下に贈呈された逸品

究極の毛布をプロデュースする瀧谷専務

熟練の職人が積み重ねた技で起毛を行う

皇室にも献上された究極の「起毛」

瀧芳株式会社/大阪府泉大津市

「シルク毛布」

「泉州」と呼ばれる大阪府南部一帯は、約500年前から織物の産地として多様な繊維製品が生み出されてきた。日本で初めての毛布が作られたのもこの泉州である。
毛布作りは紡績、織り、染め、起毛といった様々な工程が分業制で行われている。1966年に創業した瀧芳も、元々は起毛加工を専門に請け負っていた。転機が訪れたのは1992年。あまり質の良くないシルク生地の起毛を依頼されたのがきっかけだった。
「良い生地で起毛すれば、もっと良い毛布が作れる」と確信した瀧谷芳則専務は、理想のシルク毛布作りに着手した。原材料の生糸から起毛まで、あらゆる工程を見直した。特に毛布の生命線である起毛は生地の強度を損なわず、滑らかな肌触りにこだわった。
瀧芳の職人たちの創意工夫にかける熱意は同業他社にも伝わり、いまでは「シルク毛布は瀧芳に任せる」と認められる存在となった。さらに2016年には上皇及び上皇后両陛下に贈呈されるに至った。
シルクはたんぱく質とアミノ酸が主体で構成されている。限りなく人間の肌に近く、美肌効果も期待できる。また、吸湿性に富み、暖かさもカシミア毛布と同等以上。瀧芳のシルク毛布は高級感と機能性を兼備した「究極の毛布」と言えよう。

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