日本物流新聞

富士山頂をイメージして製作された

シルバーとゴールドの持つ華やかさが食卓を彩る

精緻な紋様は切削加工によるもの

「なにわの名工」にも選出された熟練職人が厳しい目でチェックする

切削加工の粋を極めた「箸置き」

株式会社武林製作所/大阪府八尾市

「ITADAKI」

歯ブラシ生産量で日本一、全国生産量の4割を占める大阪府八尾市。1972年に同地で創業した武林製作所は、歯ブラシ用金型製造の専門メーカーとして存在感を放ってきた。
同社の合言葉は「99.9%完成しても0.1%未完成であれば、不良品」。一切の妥協を許さない職人集団が、B2Bの技術を最大限に活かして創り上げたのが、カトラリーレスト「ITADAKI」だ。
世界遺産・富士山をモチーフにし、表面に菊、梅、桜、シャクヤク、ツツジと、日本の四季を彩る花々を彫り込んだ。その全てが切削加工による仕上げで、何度も工具を変えてミクロン単位で精巧な紋様が彫り込まれていく。
「価格的にも商売としては割に合わない」と同社の武林広高専務は語る。だが、最高峰の技術を追求し続ける自社の姿勢を世に知らせるために、チャレンジを続ける。「ITADAKI」というブランド名は、「いただきます」と、技術力の頂点の「頂き」を表しているのだ。
その精緻な作りこみと製品が放つ華やかな存在感は、日本人の持つ「もてなしの心」に相通じるものがある。カラーはシルバーとゴールドの2色展開。すでに高級料理店をはじめ、最上級のホスピタリティを演出する空間へ続々と採用されている。

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