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C&Gシステムズ「CAM−TOOL」にAI搭載

「AI切削条件算出機能」のイメージ図

オペレータの経験値を加工に反映

C&Gシステムズ(CGS)は5軸マシニングセンタ対応CAD/CAMシステム、「CAM-TOOL(キャムツール」の最新版「V20.1」を4月リリースした。

新バージョンでは、データマイニング研究を行う岡山大学、金型向け工具の開発販売を手掛けるMOLDINO、高硬度金型材加工のノウハウをもつゼノー・テック社との共同研究により開発したAIシステム(AI切削条件決定支援システム)を利用し、切削条件の決定を支援する「AI切削条件算出機能」を搭載した。

マシニングセンタで、加工実績がない被削材や工具などを使用する際に、適切な切削条件の追究は熟練技能者の知識や経験などの暗黙知に依存するケースが多い。こうした個人が持つノウハウなどの知的資産を共有するナレッジマネジメントは、技能継承や人材不足の問題に直面する多くの金型製造業や部品加工業での経営課題となっている。

「本機能では、AI技術のデータマイニング手法を使い工具メーカーの大量な工具・切削条件や工具カタログデータに登録されていない被削材の材料物性値などを学習させることで、ユーザーが選定した被削材や工具に対し、学習後の切削条件を自動算出できます。また、加工実績に基づくユーザー独自の切削条件をデータベースにフィードバックするため、機械学習で効率化された加工情報資産の構築を可能にします」(同社)

新バージョンには、AI機能以外にも、オペレーションや加工パスの最適化、ツーリング干渉回避の精度向上、モデリング機能の拡張など45項目の機能開発を行っている。製品価格は3軸仕様で520万円、同時5軸仕様で640万円から(価格は税別、保守料別、モジュール構成により変動)。

2024425日号掲載)