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Exotec、アパレルEC首都圏拠点に自動倉庫システム

従来比3倍の保管・注文を処理

 自動倉庫システム「Skypod」などの倉庫ロボティクスを手掛けるExotec Nihon(東京都港区)は43日、アパレル・日用雑貨を扱うパル(大阪市中央区)のEC物流施設「PAL CLOSET Robotics Solution Center(以下PRSC)」(神奈川県平塚市の物流施設「DPL平塚」内)に、パルの物流業務を受託するアッカ・インターナショナル(東京都港区)と共同でSkypodシステムを納入し、稼働開始したと発表した。
 パルは「3COINS」「CIAOPANIC」など約50のアパレル・雑貨ブランドを全国に約1千店舗展開する。独自のECサイト「PAL CLOSET(パルクローゼット)」はサービスを開始した2016年から売上を約20倍にするなど急成長しており、28年の売上目標1千億円に向けて、拠点集約と属人作業を排した物流の効率化を図る狙いがある。
 PRSC内(12504平方㍍)の約2300平方㍍に展開されたSkypodシステムは、倉庫の天井高に合わせた5㍍の保管棚に約25千個のコンテナと約50台の搬送ロボット、5基のピッキングステーションからなる。従来倉庫に比べて、保管密度と注文処理能力を約3倍にした。
 同日、報道陣向けに開いた説明会でパル・取締役の堀田覚専務執行役員は導入メリットを「商品の保管面積を3分の1、庫内の作業者を2分の1程度に抑えられる。賃料や人件費削減によって、ランニングコストは導入前より低減している」と説明。「EC事業は企業価値を押し上げるためのドライバーであり、物流はそれを安定的に支える基盤。最先端の物流ソリューションを備えることで新たな成長への不安が一つ取り除けた。今後は更なる顧客満足度の向上を図りたい」と話した。
 Exotec Nihon・アジアパシフィック地域の立脇竜取締役社長は「Skypodシステムは庫内の全商品に2分以内にアクセスできる。EC化、オムニチャネル化に伴い複雑かつ高速化する注文処理にも対応可能。物流を他社との差別化要因にしたいお客様の成功にコミットしていきたい」と話した。

2024425日号掲載)