生産財と消費財の業界専門紙として半世紀を超す実績。
日本物流新聞社のWEBサイトでは、
ものづくりを支える工作機械、工具、ロボット、産業機器等の情報から、
ハウジングはじめ住まい・暮らしの様々なニュースをお届けしています。

最速の、その先へ。スピードに特化した新製品NTY3-100V

　中村留精密工業は今年3月に新しい3タレットの複合精密CNC旋盤「NTY3-100V」を発表しました。「最速の、その先へ。」がキャッチコピーとなる本機は、その名の通りスピードに特化した6インチクラスの新製品です。NTY3-100Vの「V」は速さを意味するVelocityから名付けられました。　　
　NTY3-100Vは「クロノカット(Chronocut)」を標準搭載しています。クロノカットとは当社が開発した新しいソフトウェアであり、加工におけるアイドルタイムを削減することができます。例えば、主軸同期やインデックス（タレット旋回）、原点復帰、C軸の位置決めやブレーキなどを含めた15以上の機能を高速化します。またクロノカットは加工条件を変えることがないため、加工精度を保ったまま、加工だけを速くすることが可能です。
　また本機は中間割出を使うことで、1つのタレットにおいて、旋削工具ならば24本、つまり24本×3=72本と、小型のATC機ほどの工具を搭載することができます。加工工程やミーリング加工が多いワークに最適です。また加工工程の多くないワークでも、あらかじめ2、3種類のワークを加工する工具をセットしておくことで、他のワークに切り替えるために、工具段取りを変える必要がありません。パーマネント(永久)ツーリングと呼ばれる手法ですが、この手法で5つのワークを工具段取り換えなしで加工し続けている事例もあります。 　
　さらにNTY3-100Vはスペックアップしたことで、これまでより高い条件で加工できるようになりました。とくにミーリングは最高10,000rpm (オプション)まで回転数を上げることができ、加工時間の短縮に一役買っています。
　当社は工作機械の他にも、無人自動運転を可能にする自動化装置や、お客様の加工をサポートする様々なソフトウェアの開発にも日夜取り組んでいます。「世界の現場で負担を削り ものづくりに携わる人の生活を豊かにする」をテーマに、今後もよりよい製品をご提案すべく、進化し続けていきます。