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ファザーマシン2/Chapter22

はじめての「バズり」と収益化  

みなさん、こんにちは。工業系YouTubeチャンネル、なんとか重工のとんこつです。今回は、「バズと収益化」をお送りします!

流行りに乗って制作したアルミホイル玉製作の動画は狙い通りの伸びを見せ、数日のうちに1万回再生に到達し、チャンネル登録者も大幅に増えました。こちらは市販のアルミホイルを丸め、ハンマーでひたすら叩き真球状にしていく、という動画です。途中、アルミホイルを丸めた時に生じてしまったバリを溶かそうとバーナーで炙ったものの、玉が割れてしまうなどのトラブルもありましたが、なんとか目的通りのアルミホイル玉に仕上がりました。ちなみに腕が上がらなくなるくらい叩きました(笑)。

アルミホイル玉にアルマイト処理を施しました

ビスマス結晶、アルミホイル玉これらの動画から学べたことは、ユーチューバー同士はライバルではなく、むしろ協力者だということです。似たような企画、内容であっても、YouTubeのアルゴリズムによって関連動画に表示されるため、お互いの動画がブーストされることがあります。

 さて、アルミホイル玉に味をしめた我々が次に挑戦したのは、製作したアルミホイル玉へアルマイト(陽極酸化処理)を施す企画でした。ケロさんが所有していたアルミニウムの耐食性を高め、鮮やかな染色を可能にするアルマイト加工の専用キット、オリジナルマインド社さんの「アルマイトキット 彩」は、通常業者に依頼するアルマイトを、家で手軽に行えるという画期的な商品です。

アルマイトとなるとさすがに工業要素が強く、後にも先にもアルミホイル玉にアルマイトを施したのは我々だけでした(笑)。そしてこのアルミホイル玉アルマイト動画で初めてのバズりを経験しました。

■フェイク動画のあおりで

バズ(buzz)の語源と意味について簡単に説明すると、蜂がブンブン飛んでいる様子やブザーが鳴っていることを表す言葉です。この意味から、1つの話題にたくさんの蜂(人)が群がっている様子を、「バズる」「バズった」と表現するようになりました。(とんこつ調べ)

では、一体どれくらいバズったのかというと、当時のアナリティクスを確認したところ、1日で約4万回再生されました。

現在では42万回再生と、未だにじわじわ再生されているコンテンツの1つですが、恐らく皆さんが気になっているのが収益についてです。そうです、これだけ再生されると、Googleからの広告収入があるんじゃないかと思いますよね?

答えは0円です! YouTubeを始めてから半年間くらいずっと0円でした。

1番の原因はYouTubeが収益化の条件を変更したためです。20181月(活動開始して2カ月後)にYouTubeパートナープログラム(YPP)の参加要件が厳格化されました。

それまでは、合計視聴回数が1万回以上という比較的緩い条件でしたが、この改定で、1000人のチャンネル登録者と過去12カ月間に4000時間の視聴時間を達成していることが必要条件とされました(現在は少し緩和されています)。これは主に釣り(フェイク)動画や悪質な動画投稿者が増えていたことが原因です。

そして、健全なYouTubeチャンネル「なんとか重工」も違う形でその余波を受けることになります。なんと収益化の審査にものすごく時間がかかるようになってしまったのです。それまでの基準であれば、3カ月くらいで条件は達成していたのですが、改定されたばかりということで、申請から数カ月待たされました。もちろんこの間にバズった動画もありましたが、あくまで収益化されてから収益が発生するのでそれらも全て0円でした

次回は、確かな手応え編です。お楽しみに!

2024425日号掲載)

工業系YouTuber【なんとか重工】とんこつ
工業系YouTubeチャンネル【なんとか重工】を、相方のケロと2人で運営。旋盤やフライス、マシニングに溶接機、3Dプリンターなどを活用して自分たちが作りたいモノを作るチャンネル。登録者数は12.4万人(2024年4月30日現在)