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時代はカーボンニュートラルへ

ナビエース株式会社 大辻 誠 代表取締役社長

―脱炭素が俄かに注目を集めています。環境に優しいナビパレットを主力とされていますが、潮流の変化を肌で感じられるのでは。

「我々の主力である『ナビパレット』は、物流のコストダウンとカーボンニュートラルを両立できる製品です。私自身、10年前から『環境憲章』をお客様に向け語ってきました。環境経営を掲げる企業も以前から多数ありましたが、それがカーボンニュートラルに結びついたのはここ12年の話。ようやく時代が追いついたという思いですね」

需要も上向きですか。

「おかげさまでナビパレットは今年3月、生産量が過去最高を達成しました。やはり時代はカーボンニュートラルに向いていますので、現在はそれに則って重点投資を行っています。従来は本社工場でナビパレットの素材を生産し、各拠点に配送して完成品へ仕上げていましたが、各拠点で生産を完結できるよう設備投資を行っているところです。また2018年に福野段ボール工業(埼玉県草加市)をM&Aしたことで、関東での生産拠点も得られました。こうした生産移管はBCPの観点でもお客様の役に立ちます」

この流れは今後も続きそうですか。

「今の流れを鑑みるに、今後もナビパレットの需要は伸びていくと考えています。これは昔から言っていることですが、木製パレットやプラスチックパレットは依然世の中では数多く使われており、需要はまだまだあるのではないかと。我々のお客様は電機・機械・自動車・化学分野が8割を占めていますが、皆さん『カーボンニュートラルに取り組まねば』という意識を持っておられるものの、包装材を変えることがカーボンニュートラルにつながるということをご存じないお客様も多い。そうした意味で、需要は無限にあると思っています」