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ROIDZ TECH 取締役 古田 貴之 さん(千葉工業大学未来ロボット技術研究センターfuRo所長)

電動三輪車を開発「1社が乗り物をつくる時代は終わらせなきゃいけない」

「普通のモビリティーと違ってこのへんに空間がある。レーザーセンサーやカメラを載せて安全機能、速度調整機能、あるいは自動操縦のユニットが付くようなコンセプトにしているから」

ROIDZ TECH(東京都渋谷区)取締役の古田貴之さんは、同社が開発した電動三輪車のプロトタイプについてそう説明する。ハイテクバイクに発展する可能性を秘めるが、ウリはむしろ安全に小回りできることだと言う。

「実際に乗っていただくとわかるが、曲がるときに車体全体が傾いて安定しつつ小回りターンする。通常は二輪では乗り手を選び、三輪にすると小回りが難しいのだが」

ROIDZ TECHは、モータースポーツやロボットの研究開発を担うRDSの杉原行里社長と千葉工業大学未来ロボット技術研究センターfuRo所長の古田さんが昨年設立。「2人でつくった2人ぼっち企業」(杉原社長)だ。そんな2人がモビリティーのあり方を変えようとしている。古田さんは言う。

「ワクワクしてカッコいいと、若者から高齢者まで年代を問わずあらゆる世代の人に乗ってもらいたい。またあらゆる用途で使ってほしい」

43日に発表したプロトタイプは原動機付自転車だが、サードパーティーがつくる上部に取り替えれば搬送車やセキュリティーロボットになることを想定する。「我々だけが用途を考えてモビリティー全体をつくるという時代は終わる。いや終わらせなきゃいけない。でないとモビリティーが世の中に広まらない」と危機感をもつ。