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太洋電機産業、はんだ付けの自動化強化提案

専門チーム発足

 太洋電機産業は、はんだ付けの自動化提案を強化する。ノウハウが必要な条件設定からこて先の選定、ティーチング、システム構築まで対応する専門チームを立ち上げた。双腕ロボットや協働ロボットによる自動化についても、現場の安全と環境を考慮しながら要望に応える考えだ。
 卓上型ロボットとの組み合わせで実績があるはんだ付けシステム「FA1000シリーズ」を使用する。構成品のなかでも、I/Oコネクタを標準装備しているコントロールユニットは、256種類の条件設定が可能。ポイントごとに異なる条件ではんだ付けができる。
 片岡義男社長は「こて先を当てる角度、時間、場所、温度など、パラメータの設定で品質が大きく変わる。また、こて先の形状も重要な要素。だからこそ自社でこて先の多品種少量生産ができる当社の強みが生きるし、作業に合ったこて先形状が提供できる」と話す。
 ロボットのハンド部分に装着するはんだ付けユニットは、独自の着脱機能を採用。こて先の取り外しから取り付けまで約30秒で交換できるようにした。位置の再現性の高さを最大の特徴に挙げている。
 作業者の技能に依存せず、適量で均一なはんだ付けがしたいとのニーズが増加。国内外の自動化案件に対応するテクニカルサポート課の岩原主任も「条件出しが難しい分、商談展示会で提案したときの反応は良い」と手応えを感じている。
 片岡社長は「マレーシア、タイ、ベトナム、中国などでも自動化の引き合いが増えている。ただ今は種蒔きの時期。外部環境を見ながら、対応できる器を大きくしていきたい」と話していた。関連製品として、風量の10段階調整が可能な空気清浄式吸煙器も市場投入している。

2020325日号掲載)