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日本能率協会、グッドファクトリー賞

日産、リコー、旭化成などが受賞

 (一社)日本能率協会(JMA・中村正己会長)は12月、日本およびアジア地域に進出している製造業の生産性や品質の向上、改善活動に成果をあげた工場を表彰する「グッドファクトリー賞」受賞企業を発表した。
 12回目となる同賞の受賞企業には、旭化成、花王、東芝産業機器システム、トヨタ自動車、日産自動車、富士フイルムマニュファクチャリング、マツダ、リコー、リコーインダストリーが選ばれた。
 「ものづくりプロセス革新賞」を受賞したのは日産自動車・栃木工場。同工場はパワートレイン部品の生産と、高級車の車両生産を同一敷地内で行っており、高級車を生産している側面から、同社の他工場と比べても高い品質を維持し、先導的な工場となっている。特に高級EV「アリア」の生産開始を機に、さらに進んだ未来の工場作りを目指した。
 自動化に関しては、特に一般に工場での自動化ターゲットとなる、生産工程の自動化だけでなく、設備保全に対する予知保全、物流・搬送に対する自動化など多方面に渡る。これら自動化を支える位置づけとしてTPM活動を幅広く、徹底して推進。通常行われている個々の生産現場での活動だけでなく、複数の製造課が連携した活動、間接部門を含む工場全体の活動としても展開している。加えてRPAなど新技術も活用し業務の効率化を行うことで、高付加価値業務へ転換させたことも評価された。
 「ファクトリーマネジメント賞」を受賞したのはリコーの環境事業開発センター。同事業所はリコーグループにおける国内で唯一のリユース・リサイクルと新造機の複合型生産拠点で、主要事業:複合機本体・交換部品・消耗品のリユース/リサイクルを行っている。
 同拠点では、工場運営に際して、安全第一を文化にまで昇華させる非正規社員も巻き込んだ活動を推進しているほか、人材育成では、「自律型人財」の測定・評価方法、育成方法などを整備し体系化している。
 さらにリユース製品でも新造機同等の品質を満足させる。さらには新造機で活用できるレベルの回収製品リコンディショニング技術や、回収製品の処理目標を設定した環境負荷低減活動を行っている点などが高く評価された。

2024110日号掲載)