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ファザーマシン2/Chapter10

転職活動1社目、いきなり不採用

みなさん、こんにちは。工業系YouTubeチャンネル、なんとか重工のとんこつです。

今回は、転職編の「後編」をお送りします!

旋盤工時代に加工したシャフトです

会社選びは難しい。求人情報から得られる情報は限られており、一番気になる給与に関しても17万円~35万円と幅が広過ぎる。特に工場ともなると、現場を見ないことには何もわかりません。

それが原因なのか、ミスマッチで人の入れ替わりが多い会社もあります。さらに情報収集のために企業のホームページをチェックしても、更新が滞っていることもしばしばで、本当にアットホームな職場かどうかは、実際に働いてみないとわからないのです!

そんな私は、二十歳の若造だったこともあり、よく考えず転職先を探します。実はケロさんとの別れ際、「次はCAD/CAMを使っている会社がいいよ」と、アドバイスされました。ですが、NCは「難しい、怖い」というイメージが強く、結局は旋盤工の求人に傾いて行きます。

1社目は50人くらいの規模の会社でした。ハローワークで電話を掛けてもらったところ、今からでも見に来ていいとのことで、サンダル履きながら、すぐさま会社へ向かうことに。

工場はいくつかの建屋で区切られており、そこそこ綺麗でした。肝心の中は、サンダルでは危険と言われてしまい、見学はできませんでした(当たり前)。

その後、会議室に通されて面接。担当者は4050歳くらいの男性一人でした。数日前に旋盤を担当していたベテラン社員が退職し、即戦力を募集しているとのこと。

「経験は足りなそうだけどやれそう?」と聞かれ、「たぶん大丈夫です!」と答えた後、製作物の写真を見せたり、今までの経験を詳しく話しました。後半はお互いギターをやっていたということで音楽の話で盛り上がり、「これは確実に採用されるだろう!」と内心思いながら意気揚々と帰路につきました。

その2日後、1通の封筒が実家に届きました。その中には不採用の文字と、全く盛れてない顔写真が貼ってある自分の履歴書が同封されていました。

盛り上がった面接でも不採用になることもあるんだな、と肝に銘じながら、引き続き求職活動を続けることになりました。

■転職は人生のプラスになる?

2社目はカムの会社で、規模は30人くらいでしょうか。前回の経験を踏まえ、今回はしっかりと靴を履いて(当たり前)見学に向かいます。

機械は普通旋盤やNC旋盤、マシニング、カム研、それに空調の効いた検査室もあり、建屋はそこそこ年期が入っていましたが、技術力もありそうな雰囲気。この会社でもベテラン社員の退職を見据え、それに代わる即戦力を採用したいとのこと。

面接では、やはり若いという理由から少し渋い顔をされましたが、熱意が伝わったのか、とりあえず1週間、試用期間として働かせてもらえることになりました。

就職や転職を考えている人に向けて1つアドバイスできるとしたら、『自分の人生において得られるものがあるか』という点です。仕事そのもののやりがいはあまり重要じゃなくて、給与以外の部分で自分にプラスとなる会社なのか。これが一番大事だと思います。だって仮に会社が無くなっても自分の人生は続きますよね? あ、あと人の入れ替わりが少ない会社のほうが良いです。入れ替わりが多いとモチベーションが下がります。

というわけで今回はここまで!次回、試用期間内に実力を見せられるのか?

とんこつの腕の見せ所となります! お楽しみに~。

(2023年10月25日号掲載)

工業系YouTuber【なんとか重工】とんこつ
工業系YouTubeチャンネル【なんとか重工】を、相方のケロと2人で運営。旋盤やフライス、マシニングに溶接機、3Dプリンターなどを活用して自分たちが作りたいモノを作るチャンネル。登録者数は12万人(2023年10月26日現在)