日本物流新聞生産財と消費財の業界専門紙として半世紀を超す実績。
日本物流新聞社のWEBサイトでは、
ものづくりを支える工作機械、工具、ロボット、産業機器等の情報から、
ハウジングはじめ住まい・暮らしの様々なニュースをお届けしています。

検索

連載

連載

ファザーマシン2/Chapter2

働きたいカイシャが無い!

みなさん、こんにちは。工業系YouTubeチャンネル、なんとか重工のとんこつです。今回は、私の青年時代について書いていきます。

思春期真っ只中だった中学生時代

小学校では3クラス、中学ではクラス数が倍の6クラスとなり、それまで目立ちたがりだった私にも、ようやく羞恥心が芽生えました。

そんな私が選んだ部活は、友人が入るという理由だけで選んだ卓球部。運動神経は良かった方なので、なんでも人並みにはこなせていました。が、とにかく不真面目で、一応3年間続けましたが、結局上手いのか下手なのかよくわからないポジションでした。

そしてやはり思春期は難しい。私も例外ではなく、イライラして母に当たったり、遊ぶ金欲しさに母の貯金箱からお金を盗み、兄に見つかって、ボコられた経験も……。あ、余談ですが、私の妻は中学時代の同級生です。当時はお付き合いしていませんでしたが。

中学3年生になると、部活も引退し、受験勉強に励むはずが、何故かギターに夢中に。勉強すると約束しエレキギターを買ってもらいましたが、勉強せずにギターを弾く日々が続きました。

そんなある日、高校受験という大イベントが迫っているにも関わらず、遊び惚けている私を父が連れ出します。今でこそ仕事の話などでいろいろ話すようになりましたが、当時は思春期だったこともあり、ほとんど会話はなかったです。

近くのコロッケ屋に歩いて行き「お前、どうすんの?」と、言われました。父は基本的に勉強や、進路に関しては口出しをしてきませんでしたが、この日は違いました。真相は不確かですが、恐らく母に頼まれたんだと思います。

その一言で我に返った私は、受験勉強に励み、無事高校受験に合格しました。ちなみに工業高校ではなく、普通科の普通の高校です。今となっては工業高校に進んでおけば良かったと思いますが、何故か普通科でした。

■バイトとギターに没頭

高校へは電車で1時間。軽音楽部に入った私は、1年生の文化祭でバンド演奏をしました。さぞ、モテたと思いましたか? 残念ながら男子校でした。

バンドのリードギターが学校を辞めると、私も部活を辞め、スーパーでバイトを始めます。バイト先で貰ったパンを学校で売るビジネスも展開しました。自由に遊ぶお金を手にした私は、ボウリングにカラオケなど連日遊びまくっていました。

朝は、毎日ギリギリの時間で学校へ行き、間に合わなそうなときはタクシーで向かい、授業はほとんど全部寝ていましたが、赤点だけはなんとか回避していました。そして高校3年生になり、ついに自分の進むべき道を決めるときがやってきました。

私の家では18歳になると家を出なければならないという決まりがあり、勉強が嫌いだった私には、大学へ行くという選択肢はありません。進路指導では就職を希望し、説明会で絶望します。

「働きたい会社がない!

求人を出していた会社が悪い訳ではありません。私が就職について真剣に考えていなかったからです。当時の私はやりたいことこそなかったものの、やりたくないことは1つありました。それは接客業……これはスーパーのバイトを数年経験し、その難しさを知った私の断固たる決意です。

進学先が決まる友人、迫りくる卒業。焦った私は自暴自棄になりかけました。そんな私に父が救いの手を差し伸べ、1枚のパンフレットを手渡します。

「職業訓練校」。そう書かれていたパンフレットには機械加工やCAD、旋盤という見慣れない文字が書いてありました。

「ここで1年間勉強してこい!

そう言われるがまま、製造業の道へ進むことになります。

2023625日号掲載)

工業系YouTuber【なんとか重工】とんこつ
工業系YouTubeチャンネル【なんとか重工】を、相方のケロと2人で運営。旋盤やフライス、マシニングに溶接機、3Dプリンターなどを活用して自分たちが作りたいモノを作るチャンネル。登録者数は11.4万人(2023年6月7日現在)