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スーパーツール 技術開発部 阪本良太 係長/永屋貴之 主任

鋼材用吊クランプから治工具、作業工具まで幅広く手掛けるスーパーツール。とりわけラチェットレンチは年間数万本規模を国内外で供給するなど、強いシェアを持つ。

「4.5サイズラチェットレンチ」と「スーパーロックフックSLH2A」の設計に携わった技術開発部 阪本良太係長(左)と永屋貴之主任

同社はこのほど、1丁で複数サイズのナット・ボルト締めを行える看板商品「4サイズ・5サイズラチェットレンチ」のレパートリーを追加し対応サイズの拡充を行った。

独自構造により特許を取得している4サイズラチェットレンチの特長は「片側で2サイズ、合計4つの異なるサイズのソケットが、自動で締結するボルトのサイズに合わせられる」(技術開発部技術2課阪本良太係長)こと。

径の異なったアウターソケットとインナーソケットに、ボルトの頭を押し付けると中央のスプリングにより、呼び径に合ったソケットに自動で調整されボルトを回せる。

1丁で4サイズに対応できるため、工具を持ち替える必要がない。「何種類も工具を持ち歩かなければならない職人さんにとって負担軽減となる製品」と阪本係長はメリットを語る。

今回は、4サイズラチェットレンチの反対側の口部にラチェット機構を持たせた「スーパーヘッドスパナ」が付き、1丁で5サイズのボルト・ナット締めが可能な「5サイズラチェットレンチ RNF―TR」に、2タイプ「RNF2TR(呼び径1314171921㍉メートル)」「RNF3TR(同1417192124㍉メートル)」を追加。

4サイズラチェットレンチのショートタイプ「SFR」には「SRF0」(同8131014㍉メートル)を追加した。また、軽量でコンパクトなアルミ製の「SFR―A」は、「SRF0A(同8131014㍉メートル)」と「SRF2A(同14191721㍉メートル)」をそれぞれ追加した。

特殊な構造の肝は「内部のスプリング」だという。「ソケットの間にあるスプリングが抜けないよう側面に留め輪を入れており、それによりバネが抜けず圧縮されて離すと元に戻る。バネの硬さも重要で、硬すぎると押し込むのに大きな力が要りソケットを回す力にも関係してくるため、ちょうどいい硬さに調節している」(阪本係長)

ラチェットレンチ追加品番イメージ_SRF_RNF.jpg

新サイズとなる4サイズ・5サイズラチェットレンチ

(2023年11月25日号掲載)