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ダイヘン、建設現場で選ばれる溶接機

WelbeeⅡ「M500GSⅡ」

風速5mでも安定溶接

 建設現場における溶接は建築物の強度性能を左右する重要な作業だ。一方で屋外での作業は現場の状況に合わせての施工となるので、気候的な影響を受けやすく、安定した加工を行うには相応の機材が必要となる。
 ダイヘンの最上位溶接機「WelbeeⅡ」シリーズの多目的機「M500GSⅡ」は、直流ガウジングとセルフシールド溶接を標準搭載したモデル。直流ガウジングは溶接裏はつり、ビードはつり、溶接欠陥部のはつり作業をサポート。最大500アンペアの出力で、φ59.5㍉までのガウジング棒を使用でき、厚板でのガウジング作業にも対応する。
 セルフシールド溶接は耐風性能を強化しており、建築現場や橋梁建設現場、鋼管杭端板の溶接に向く。「当社で風速5㍍の状況下を想定した実験を行ったが、手溶接では点弧しにくくスタート部分でスパッタが発生してしまう。またCO2溶接ではビットが発生しやすく強度面に問題が生じてしまう。しかしセルフシールド溶接では安定したアークスタートと均一な溶接ビードが得られた」(同社)。
 WelbeeⅡ全機種に直流手溶接と直流TIG溶接(タッチスタート)を搭載しており、ワークに合わせて最適な溶接方法を選択できる。また豊富な情報を表示できるLCDパネルを採用。使用頻度の高いボタンのみ表示することで直感的な操作を可能にした。溶接法やワイヤ材質といった溶接モードの情報だけでなく、内部機能の詳細、エラー発生時の対処法なども表示できる。さらに板厚と継手形状を選択するだけで、溶接条件を自動設定する「溶接ガイド」機能を搭載。溶接に不慣れな初心者、普段使用しない材料など、時間のかかる条件調整作業の効率化を図れる。
 「初心者からベテランまで、取扱説明書を見ずに進められるので、作業効率が向上する。またパネルの表示言語は、同社ホームページから無償ダウンロードできるソフトウェアで変えられるので、外国からの技能者もお使い頂ける」(同社)

2023610日号掲載)