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アライドマテリアル、核融合実験炉の部品受注

30×30×10mm程度の大きさのタングステン材。銅合金の冷却配管で串刺しにされてユニットを構成する

今秋、生産能力8倍に

 アライドマテリアルは、量子科学技術研究開発機構から核融合実験炉イーター(ITER)で使用する部品を受注した。フランスで建設中のITERで使われる重要構成部品「タングステンモノブロック」で、受注金額は35億円となっている。
 同社が開発・製造したタングステンモノブロックは、「ダイバーダ」と呼ばれる機器の重要構成部品。2以上の熱負荷に耐えるうえ、ITER設計要求運転サイクル数の3倍以上の期間でも割れないことから、「世界に先駆けた『割れないタングステン』」として耐熱衝撃性が高く評価されている。
 核融合反応は1を超えるプラズマのなかで起こる。このプラズマを維持するうえで不要な不純物を排出・除去する機能を担うダイバーダの表面温度は最高2300℃。部材には極めて優れた特性が要求されるため、金属のなかで最も融点の高いタングステンが採用されている。
 量子科学技術研究開発機構が保有する装置で評価したところ、耐熱衝撃性に加えて、「変形による顕著な表面隆起もなく、優れた熱的安定性も確認できた」という。この良好な結果をもとに、実機同様のスケールでダイバーダのプロトタイプを使った評価を実施している。
 今後について、アライドマテリアルは、酒井製作所で新たな建屋を建設し、量産ラインを敷設する。IoTを活用した生産効率化を徹底し、従来比8倍以上の能力増強を実現したうえで、今年9月から稼働を開始する予定だ。

2021810日号掲載)