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レナトスロボティクス、超高効率自動倉庫システム

ピック、集約、梱包をワンストップで

 超高効率の自動倉庫システムを提供する東大発の米国物流ロボティクスベンチャー・レナトスロボティクス(米デラウェア州)は、EC物流BPO事業を展開するイー・ロジットより100万㌦(約137億円)の資金調達を実施した。
 レナトスロボティクスが開発中の自動倉庫システム「レナトス」は倉庫内に建てられた高さ5~20㍍のラック内において、ラックに敷設されたレール上を専用シャトル「レナトルシャトル」が走行することでコンテナを効率的に作業者の元へと運ぶ。
 「コンテナ単位で荷物を輸送するため、ピッキング作業は常にコンテナの中身をピックするのみで完結し、荷物を探す・迷うといった時間のロスやミスが無くなる。作業者はコンテナからピックした荷物をそのまま出荷用の段ボールに繰り返し入れるだけでピッキング・集約・梱包の3工程を一度に集約できるワンストップ梱包を可能にする」(レナトスロボティクス)
 業界最速クラスのシャトル&リフトと、各階層を2次元に水平移動する新方式のシャトルの採用により、1時間当たり500行以上のピッキングを実現。これは人間の作業の約20倍に当たるという。
 「独自の配車最適化AI、新方式の通信環境によってラックの大規模化を可能にした。加えて、バッファ装置やベルトコンベアなどの設備を削減し、面積効率が大幅に向上したことにより、コンテナ100万箱以上を1拠点に高密度保管することも可能」(同)

 今後はイー・ロジットのフルフィルメントセンターへの自動倉庫導入や、日本国内における物流拠点への導入を目指していくという。

2023525日号掲載)