日本物流新聞生産財と消費財の業界専門紙として半世紀を超す実績。
日本物流新聞社のWEBサイトでは、
ものづくりを支える工作機械、工具、ロボット、産業機器等の情報から、
ハウジングはじめ住まい・暮らしの様々なニュースをお届けしています。

検索

News

KMC、簡単設置で古い機械もIoT化

長寿命の無線センサータグ

 製造業向けIoTコンサルを手掛けるKMC(佐藤声喜社長)は無線センサータグシリーズ「STETHOSCOPE(ステソスコープ)」を発売した。同社によると「商品名は英語で『聴診器』という意味。設備や機械の聴診器としての活用を想定している」という。
 設備へのセンサータグ(子タグ)の取付けは、磁石もしくは強力両面テープで張りつけるだけ。無線で受信ユニット(親タグ)と通信できるので配線のわずらわしさがなく、電源盤の操作や専門業者による工事も不要だ。電池は7年と長寿命。子タグ内部に搭載した小型マイコンでサンプル周期(データ収集のタイミング)なども設定できる。子タグは30×20ミリ×18ミリのコンパクトサイズで設置しやすく、封止処理で気密性も担保した。
 子タグには超小型MEMSセンサーを採用。用途に応じたシリーズとして、温度、振動、圧力、サーモ、流量、電流など様々なセンサーを開発・用意している。子タグ5個と親タグ1個、PC表示ソフトを加えたスタンダードタイプ(温度センサー)で一式48万円。「他社製(約100~150万円)の半額以下に抑えた」(同社)。
 佐藤社長は「無線センサータグ活用により、古い設備からもデータ収集しやすくなるのが大きなポイント。工作機械の場合なら主軸の振動や温度などのデータを収集でき、NCデータとの相関を閾値管理ソフト『Σ軍師mini』で診断することで、工具折損予知や摩耗による加工精度低下を防げる。また、プレス機や成形機ではセンサー設置によるモニタリングで、115分もかかっていた始業点検時間をゼロにできる」と言う。

2020225日号掲載)