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千葉工大発ベンチャー、上下組み合わせられる電動三輪車を年内発売へ

車輪が大きく傾くことで安定して小回りターンできることを示す杉原行里社長と古田貴之取締役

 ロボットデザイン、プロダクト開発を担う千葉工業大学発ベンチャー企業、ROIDZ TECH(東京都渋谷区、2023年設立)は43日、上部と下部を組み合わせられる電動三輪車「Raptor(ラプター)」の試作機を都内で報道陣に走らせて見せた。全長1190㍉、質量54㌔、最高時速40㌔で、車両区分としては原動機付自転車にあたる。
 前2輪、後1輪で構成する下部は、車輪が大きく傾く機能をつけたことで高速域でのコーナリングが安全に行える。上部は今回は原付の運転席を担う仕様としたが、搬送や見守りといったタイプの開発を見据える。上・下部の接続部分を規格化して公開し、上部はクリエイターや車両開発事業者につくってもらうことを促し、「簡単かつ自由に、まったく新しいモビリティーを生み出すことができる」と杉原行里社長(RDS社長)は話す。すでに数社に声かけして開発を進めているという。
 半年ほどかけて下部の完成度を高め、上下そろった製品としては「高級バイクなみに価格を抑えて」今年中の販売を目指す。販売対象はすべての生活者を想定。古田貴之取締役(千葉工業大学未来ロボット技術研究センターfuRo所長)は「高齢者を含めて人が動き回れる社会にしたい」と言う。向こう3年で100台の販売を目指す。

2024425日号掲載)