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ダイヘン、蘭ロボットSIer買収

蘭ロボットSIerローラン社 外観

ラインアップ揃え欧州に攻勢

 ダイヘンは3月末、オランダのロボットSIerRolan Robotics BV社(ローラン社)を完全子会社化すると発表、45日に株式譲渡契約締結および株式譲渡を実行した。買収額は非公表。
 FAロボット事業部・門田晋典企画部長は「欧州におけるロボットシステム製品ラインアップを拡充し、攻略地域拡大による欧州全土での販売力強化を図る。欧州売上高200億円の達成をスピードアップする」と買収の狙いを語った。
 同社は1983年に欧州の第一弾拠点としてダイヘンヨーロッパ社を設立、東欧シェア1位の溶接機器メーカーバストロイ社やSIerのラゾテック社・フェミテック社、昨年は独シェア2位の溶接機メーカーのローヒ社を計画的に買収してきた。
 「ローラン社は一般産業向け中規模カスタムシステムを得意としており、アーク溶接を含む金属加工自動化と、食品梱包パレタイズや物流を中心とするハンドリング自動化システムの設計・製造が強み。当社の欧州グループ各社の領域と異なる業種の自動化を手掛けており、欧州市場であらゆる自動化ニーズへの対応が可能になる」と門田企画部長は話す。
 さらに西欧・南欧・東欧の主な産業集積地に加え、ローラン社の基盤地域であるベネルクス3国(オランダ・ベルギー・ルクセンブルク)の重要顧客も販売強化できる。そこに昨年買収したローヒ社が持つ約400社の販売代理店網を活用し、欧州全土のビジネス拡大を加速させる。「欧州での売上高200億円達成を、当初計画の2026年度から25年度へ1年前倒しにする」(同社)と意欲を表した。

(2024年4月10日号原稿)